27話 ページ27
﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣
そんな鬼道にどうかしたのか、と声をかけるのは、Aの同じクラスの円堂と豪炎寺、そして半田だった。
「あぁ、いやなに。アイツはあんなに人に囲まれているのかと思って。」
「アイツ？あぁ、Aか！」
そう言って鬼道が視線を向ける先には多くの男女に囲まれるAが。半田はアイツ、ということが指すのがAだということに1人納得していた。
「Aはめちゃくちゃ優しいからさ、あぁゆう感じでいっつもいっつも囲まれてんだよ！すげぇよな！」
「あぁ…」
円堂の純粋な尊敬じみた好意に、鬼道はゆっくりと頷きもう一度視線をAの方に向ける。だが、もうそこには誰1人いなかった。
紆余曲折ありながらも木戸川清修に勝利した雷門イレブンは、次は決勝戦だと息巻いていた。
が、そんな中キャプテンであり、雷門イレブンの精神的柱である円堂守がスランプに陥ってしまったのだ。
『──で、私に助言を仰いできたと……いや、そう説明してくれても、人選に問題があるじゃないかな。』
「お願いだよA〜…！ちょっとだけでいいから、なんかないかぁ…！？」
『なんかって言われてもねぇ……』
いきなり円堂が泣きついてきたかと思えば、新必殺技について助言が欲しいという。Aは苦笑気味に優しく微笑み、目の前にある伏せられた頭を撫でる。その感触にびくり、と肩を動かした円堂は、勢いよく体を起こした。
「頭撫でてくれても、アイディアでねーよっ…！！」
﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 41人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あい | 作成日時：2023年3月18日 0時
