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「……血糖値が低い、血圧も。」
『…すみません。』
カルテを見ながら豪炎寺先生はそう言う。小さくため息を吐いた豪炎寺先生は、わたしの脈を測った。
「…最近、本格的にサッカーをしているんだろう、Aちゃん。」
『えぇ…いい練習場所を見つけて。』
「……そうか。」
わたしの腕が放される。しん、と静まった空間は、わたしの呼吸音と機械音が響いていた。
「修也は…、…」
『楽しく、サッカーしてますよ、』
「……」
黙り込んでしまった豪炎寺先生に苦笑する。
こんな態度になってしまうのも仕方ないだろう。
『かっこいいですよ、…本当に……』
「…そうか。」
『いつか、……見に来てくださいね。』
「……」
くすくす、とわたしの笑い声が響く。掠れたその声にまた不思議と笑い声が出そうになったが、豪炎寺先生に安静にしなさいと怒られてしまった。
そして、数日後。
「新、監督だ！！」
「響木正剛だ！よろしく頼む…！さぁ、決勝戦はもうすぐだ！お前ら全員鍛えてやる…！」
「おう！！」
新監督、響木正剛さん。伝説のイナズマイレブンのゴールキーパー。近づいてきた守さんにいつも通りニカッ、と笑って言う
「言っただろA！次お前が来る時、監督がいるから安心しろって！」
『はいっ守さん！流石です…！』
決勝戦当日。電車で向かうのは帝国学園だ。
皆さんが士気を上げる中、目を閉じている修也くんの隣で、同じように目を閉じる。
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作者名：あい | 作成日時：2023年3月14日 19時
