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第2話 フリージア アメジスト ページ3

コツコツと城に響く足音で目を覚ました


  誰だろうか。まだこんなにも明るいのに




暫くしその足音の持ち主は、玄関扉を開け外に出ていったようだ



  寝むれないな


再び城が静まるが眠気は覚めてしまったようだ


ベッドから起きるとモーニングティーを飲むため厨房へ



  執事は起きたら出してくれる紅茶をモーニングティーと言うが俺たちはモーニングティーでいいのだろうか





ふと素朴な疑問が頭に浮かびうっかり紅茶をこぼしそうになる

紅茶を飲み終えると外では日が沈んでいた


 「ふぅ 身支度するか」



そう言い自室に戻ろうとしたが1階の玄関ホールにカリカリと引っ掻くようなおとが聞こえた


  なんだろう




玄関ホールに繋がる階段から下を覗くがなにもいないよう


しかしカリカリと引っ掻くような音は確実に玄関から発されていた



玄関扉に近づくとその正体が姿を表す



 「お前だったのか。暗くてわからなかったよ」


正体は兄であるアザレアの飼い猫だった

きっと先ほど城を出ていったのはアザレアだろう



  ガゼボかな


行き先は容易に想定できた


花畑に囲まれた池の上のガゼボはアザレアのお気に入りの場所である




猫は「扉を開けてほしい」と言う風にじっと俺を見つめる


 「アザレアんとこ行くのか?」


ネコの前にしゃがみこみ、わかりきった質問をする

すると猫はそれに答えるように

『ニャー』と細く鳴いた




扉をほんと少し開ける
猫はその隙間をするりと抜け一直線に主のもとへ走り出した



隙間から覗いた外はまだほんのりと明るく赤みがかっていた




  俺も行くか



身支度を済ませると愛馬である黒く逞しい馬に跨がり角灯が所々照らすガゼボへの道を駆け出した





今宵の月は大きな満月だ

第3話 ヘルメス ルビー→←第1話 アザレア アメジスト



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設定タグ:募集企画 , 蝶羽シリーズ , BL , オリジナル作品
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玉藻前@GL人魚募集企画予定中(プロフ) - お疲れ様です! (2017年10月12日 10時) (レス) id: 7995109dbe (このIDを非表示/違反報告)
彼方緋桜.@考査期間につき低浮上(プロフ) - 終わりました (2017年10月12日 0時) (レス) id: efa885debf (このIDを非表示/違反報告)
彼方緋桜.@考査期間につき低浮上(プロフ) - 更新しますっ (2017年10月11日 22時) (レス) id: efa885debf (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 編集終わりました。次を書く人どうぞ (2017年10月11日 20時) (レス) id: a5d3d316d7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 玉藻前@BL募集企画中さん» 編集してきます (2017年10月11日 20時) (レス) id: a5d3d316d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:玉藻前 x他5人 | 作成日時:2017年10月9日 17時

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