雪解けに最後の接吻を K.T (ページ10)

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また会えたならページ10

…

『ほら、もうすぐチャイムなるよ。恭平君も戻らないと。』
『はぁ、めんど』
『行こ？』
『…おん。』

彼はちょっと俯いて、下唇をぎゅっと噛んだ。
私にも色々あるようにきっと彼にも彼なりの事情があるんだろうな

『な、な、』
『…なに。』
『…あんた、大丈夫…？』
『なにがよ。』
『だから、その…いじめられてるみたいだし』

あ、そう言う心配ね。
まぁ、なんてったって一応毎日学校には来てますからそりゃ大丈夫なんだろうけど

『意外にもう、限界かもね』
ポツリと呟いた時には彼に聞こえてたことを思い出し後悔した。

…

…

…

暫くの沈黙が続いたことにより、私は今の発言をなおさら後悔した。

彼はなんだか少し哀れんだ目でこちらを見た。
絶対可哀想な奴だなってやつだよね？

まぁ、たしかに可哀想なのかもしれないけどこんな歳下までに哀れられることなくない？
なんか、虚しいよ。

『あのさ…』
『なによ。』
『明日も…ええけど』
『だから、なに？』
『だから！明日もベッド！間違えて入ってきてええよって！』
『は？なんか、勘違いしてるようだったら言うけど、あたしはべつに意図的にここに入ったわけじゃないの！』
『じゃあなんだよ笑』
『んー、あいつらから…逃げるため？』

『んまぁ、なんでも理由はええんやけど笑なんかあったらここ来てええで』

…ドクドク
…バクバク
ん？なんか私心臓の音早くない？
え？大丈夫か？

『…んぅ、わかったから！』

一言そう言うと私は保健室を出た。