・ ページ5
血濡れた赤い瞳が、赤井のエメラルドグリーンの瞳を射抜いた。
「お前の目は、まるで獣だな」
「は・・・・・・」
獣だと?気圧されて息を呑む赤井を一瞥し、少女は力を込めれば簡単に折れそうな細い左手首に巻き付けられた腕時計に目を落とした。それから赤井を見て、
「おいお前、誤差無しで狙撃可能な距離は何ヤードだ?」
「はい?」
「二度も言わせるな、お前の狙撃可能距離だ」
「500ヤードまでならスコープ無しでも対人狙撃が可能です」
明らかに年下、それどころか未成年、プライマリースクールに通っていても何らおかしくない少女に姿勢を正して答える自分は、おかしいのではないか。そう思うも、少女の謎の威圧感に気圧されるばかりで、思考と体の動きが一致しない。
「十分だな。よし、行くぞ新人」
「はい?」
やはり足音を立てずに赤井を通り過ぎた少女に赤井は慌てて扉の方に向き直った。
「行くって、どこに?」
「喜べ、最初の仕事だぞ」
少女は初めて、片眉を跳ねあげ、ニヒルに笑った。
「立て篭りの現場に直行だ」
95人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
エリンギ(プロフ) - ありがとうございます!台詞は海外ドラマを参考にしています! (2022年9月27日 7時) (レス) id: d64584d3be (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - 主人公達の台詞回しが素敵ですね。見かけは未成年なのに強者感マシマシでカッコいい主人公にも、ギャップの差で心を掴まれました。どうなっていくか、これからの展開が凄く楽しみです。 (2022年9月26日 2時) (レス) @page4 id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
エリンギ(プロフ) - ベルさん» ありがとうございます! (2022年9月25日 23時) (レス) id: d64584d3be (このIDを非表示/違反報告)
ベル - かっこいい夢主の話はあまり見たことなかったのでとても面白いです!更新頑張ってください!! (2022年9月25日 19時) (レス) @page6 id: 6b74fe665f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:エリンギ(サブ垢) | 作成日時:2022年9月25日 12時