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「悪く思うなよ、シューイチ」
「なんの事ですか？」
「お前の教育係の事さ。まさかお前がこんなに細くて綺麗なツラの男とは思わなかったんだ」
「今からでも赤井君の教育係を変わってあげてもいいんだよ、ノア」
「冗談はよせ。アカデミー首席の凄腕スナイパーなんて俺には手が余る」
「･･････と、皆が言うから彼女に任せる事になったんだろう？」
肩を竦めたジェイムズに、赤井を取り囲んでいた全員が一斉に目を逸らした。何となく察した赤井は反応に困った。顔には出さなかったが。
「赤井君はアカデミーでも優秀で、入局すれば即戦力になると教官から聞いているからね。彼女にもきっと着いていける」
「･･････Mr.ブラック。彼女とは？」
痺れを切らした赤井が問うと、ジェイムズはにっこり笑った。
「“FBIの狂犬”。君の教育係になる人さ」
赤井は後ろ手に組んだ両手をむずりと動かす。
捜査班のメンバーの一人、ノアの案内で赤井の教育係となる上司の部屋に通されてから十分が経過した。ノアは赤井を部屋に入れるなり「こんな狼の巣、恐ろしくて一万ドル貰ったって入りたくねえ」などと言い放ち、赤井を置いて去った。
あの屈強な男達が恐れる女性とは、一体どんな人物なのだろう。
赤井は心做し緩んでいた背筋を張った。
「赤井秀一二十五歳、身長188cm体重80kg、日系人でイギリスの出身だがアメリカに留学し、その後陸軍第五中隊にて三年従軍。アフガニスタンの紛争地域で狙撃手として活躍した。アカデミーは首席で卒業したものの国家保安部ではなく犯罪捜査課を希望した変わり種。
年代物のヴァシュロンの腕時計が右手首に巻かれている。レフティーだな。それに父親を尊敬している。磨きあげられた時計盤は嘘をつかん。左足に重心が掛かっているから
人は驚き過ぎると、表情筋すら麻痺するらしい。扉が開いた気配はなかった。自分のスナイパーとしての腕前は自負している。僅かな空気抵抗ですら、超ロングレンジの狙撃では致命傷となる。加えて武術の心得も、それなりの場数も踏んできた。その自分が、全く気配に気付かなかった。
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エリンギ(プロフ) - ありがとうございます！台詞は海外ドラマを参考にしています！ (2022年9月27日 7時) (
レス) id: d64584d3be (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - 主人公達の台詞回しが素敵ですね。見かけは未成年なのに強者感マシマシでカッコいい主人公にも、ギャップの差で心を掴まれました。どうなっていくか、これからの展開が凄く楽しみです。 (2022年9月26日 2時) (レス) @page4 id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
エリンギ(プロフ) - ベルさん» ありがとうございます！ (2022年9月25日 23時) (レス) id: d64584d3be (このIDを非表示/違反報告)
ベル - かっこいい夢主の話はあまり見たことなかったのでとても面白いです！更新頑張ってください！！ (2022年9月25日 19時) (レス) @page6 id: 6b74fe665f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エリンギ(サブ垢) | 作成日時：2022年9月25日 12時
