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一件目から四件目と七件目はビーコンヒルに程近い住宅街やロックスベリー地区のボストン美術館近郊で、被害者の家に不法侵入した上での犯行、五件目と六件目に至ってはグラナリー墓地の傍にあるカトリック教会の側道で、野外での犯行である。印象的なのは、被害者の女性の多くが既婚者であり、夫との間に子供が生まれているという事だ。夫の方は、大学教授や研究者が多く、毎日夜遅くまで大学か研究所に引き篭っている者ばかりであった。犯人は被害者が子供を寝かしつけた夜半、寝室や、あるいはバスルームで犯行に及んでいた。
合衆国北東、マサチューセッツ州の東端に位置するボストンは、ハーバード大やMITを始め、世界有数の難関大学が集合する学術都市で、長年最新テクノロジーと医療で世界を牽引してきた。国内でも歴史が古く、都市部も高層ビル郡と煉瓦造りの住宅街が林立する独特な街並みで、合衆国内では比較的治安が良い街でもある。
「事件発生時刻、現場近くの防犯カメラには誰も写っておらず、被害者の体内や草原から精液は採取されているが、検索にかけてもヒットしない」
「前科歴はなし、ですか」
「ああ。犯人は革の手袋をつけていたらしく、指紋も見つかっていない」
「皮の手袋つけたままとは、そりゃ随分
「被害者は顔を見ていないのですか？最初の方は被害者の家に不法侵入していたんでしょう？」
赤井が身を乗り出して聞くと、リンは首を振った。
「残念ながら見ていないそうだ」
「何故です？」
「それは犯人が軽業師並の身体能力だからだ」
「軽業師･･････？」
リンは自身の机に置いていた分厚い資料から数枚抜き出し、ホワイトボードの地図の上に貼り付けた。
「見ろ。犯人の足跡から判明した侵入経路だ」
三件目の被害者が住んでいたアパートの、ベランダが並ぶ面の、丁度角部屋を撮影した写真だ。ベランダの横に取り付けられた排水管に赤井は注目した。
「この細い排水管をするする登っていったという事ですか？」
「そういう事になる」
チャーリーがワオと驚愕の声を上げた。驚くのも無理はない。築100年は越えようかという古ぼけたアパートの排水管を登るなど、相当の技量がないとできない。
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エリンギ(プロフ) - ありがとうございます！台詞は海外ドラマを参考にしています！ (2022年9月27日 7時) (
レス) id: d64584d3be (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - 主人公達の台詞回しが素敵ですね。見かけは未成年なのに強者感マシマシでカッコいい主人公にも、ギャップの差で心を掴まれました。どうなっていくか、これからの展開が凄く楽しみです。 (2022年9月26日 2時) (レス) @page4 id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
エリンギ(プロフ) - ベルさん» ありがとうございます！ (2022年9月25日 23時) (レス) id: d64584d3be (このIDを非表示/違反報告)
ベル - かっこいい夢主の話はあまり見たことなかったのでとても面白いです！更新頑張ってください！！ (2022年9月25日 19時) (レス) @page6 id: 6b74fe665f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エリンギ(サブ垢) | 作成日時：2022年9月25日 12時
