アイドルの君とまだアイドル嫌いな私【鬼滅の刃】

第六十一話　ある意味修羅場 ページ26

『ほら拗ねないで。』

無一郎「だから拗ねてないってば。」


その反応は拗ねてますよ
幼馴染じゃなくてもわかる



炭治郎「時透君から物凄く不満そうな匂いと……拗ねてる匂いがするんだけど…俺何かしたか？」

『大丈夫！炭治郎は何もしてない！！多分私。』

無一郎「……どっちもだけど。」

『だそうです。』



めっちゃ他人事じゃん私
ていうか本当に私たち何かした！？
ますます無一郎のことわかんなくなってきた……



『わかったわかった。ごめんね無一郎。』

炭治郎「俺も…ごめんな。」



わかんないけどとりあえず謝っといた
何に対して謝ってんだ私たち
炭治郎は心から謝っているし頭も下げている
良い子すぎるでしょ…

周りからは「何？修羅場？」とか聞こえてくる
ある意味修羅場…？



無一郎「いや…うん。大丈夫。」

『炭治郎、顔上げて？』

炭治郎「よ、良かった…。」



少し気まずそうに炭治郎は顔を上げた
結局何に拗ねたわかんなかったなぁ



炭治郎「俺…まだ仕事あるから先に戻ってるな。」

『うん！頑張ってね！』

炭治郎「あぁ！！時透君も！！」

無一郎「うん。バイバイ。」



炭治郎はいそいそと竈門ベーカリーに戻っていった



『さてと…帰りますか。』

無一郎「そうだね。」



今度は引き止められずに帰れそうだ
辺りは茜色の空で染まっている
もうこんな時間か…



『じゃ。』

無一郎「ん。」



無一郎と別れて私は家へと向かった
…早くパンが食べたい





＿＿＿＿＿＿＿



炭治郎「(時透君から俺に対して怒ってる匂いと嫉妬の匂いが…。まさか時透君もなんて…。)」

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