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血が十滴 ページ12
「っっ…！」
「は、…はぁ…」
相手は多分、コセーとかいうやつ使っている。
その証拠に、なんか眠い。いや眠いのはさっきからだったけど、確実に眠らそうとする感じ。
え、もう駄目だしか言ってないけどこれピンチじゃん？？？？俺も人間だし血流しすぎたら死んじまうわボケが。
「ミッドナイト！」
「！イレイザーヘット」
「そいつは昨日の事件の被疑者だ。俺らに攻撃しているから問答無用で拘束してもらって構わない。」
「分かったわ。」
思わず苦笑いがもれる。
「２対1とか卑怯じゃねぇか、…おい手前、さっきの2人はどうした。」
「今は拘束している。オールマイトさんが見てくれているはずだ。それにしても、あれは個性か？」
「俺に答える義理はない。」
勝ち目ねぇなこれ…。本当に、前途多難な人生だ。
目を閉じる。
もう、無事に帰れる気がしない。
姐さんや首領、中也は今頃何をしているだろうか。
こんなパラレルワールドに飛ばされて、市警ぐらいなら撒けるだろうとたかをくくり、それが原因で追われて怪我をしている。
敵に降伏するなんて惨めでしかない。
それでも、これ以上は体力が持たない。
だから、もういい。
「もういいよ。」
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作者名：たるらんと | 作成日時：2019年6月13日 17時
