昔のはなし(錦) ページ2
錦戸side
俺の人生が変わったのは中学入って間もない頃。
13歳間際。12の秋。
俺の家は所謂エリート一家…なんて呼び方がふさわしいのかは分からないけど、それなりに地位と金のある家だった。
両親は医学系の仕事に従事していて、そのこともあってか兄二人も医者を目指して勉強していた。
もともと要領もよく自頭も良かった兄は両親と同じ高校、大学に進学するといつと言っていたし、実際その実力があった。
妹も幼い頃から子供塾に通い、かなり早くから英語を習得していた。
顔がよく、頭も良く。
何でもできて、お金もある。
誰もが羨む優秀な家族。
それが、錦戸家であった。
「亮、今日と明日は家庭教師の先生がお見えになるから、早く帰ってきなさいね。」
「え、でも俺、今日は章ちゃんのとこ行く約束をしてて…」
「亮、早く帰れるわよね？」
「………はい。」
でも、俺はそんな家が嫌だった。
成績でしか俺を見てくれないことが辛かったし、生活が全て親に決められていて不自由で息苦しかった。
(章ちゃんに連絡せんと……)
携帯を手に彼にメッセージを打った。
捻くれ者な俺と幼少期からずっと仲良くしてくれていた章ちゃん。彼は現在、風邪で学校を長らく休んでいて、今日はそのお見舞いに行く予定だったのだ。
今日の家庭教師は英語と数学だった。
英語は得意科目だったこともあり、課題はスラスラと終わって行く。
しかし、ここでもやっぱり俺は錦戸家。
「亮くん、お兄ちゃんはもっと早く解いていたわよ」
「亮くん、妹さんでもこんなケアレスミスしないわよ」
「亮くん、兄妹はあんなに出来るんだから、きっと亮くんももっとできるわよ」
眼鏡の女が俺の答案に穴を見つけては兄と妹の話をしてくる。
俺だって分かっている。
兄妹の中で、俺は1番容量が悪く、不器用だった。
その負い目と元来のプライドが変に作用して上手く気持ちも伝えられず、コミュニケーションも下手くそだった。
家庭教師が帰ったあと、
母親はいつものように呟いた。
「なんで亮だけ出来ないのかしら。」
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てん(プロフ) - みづきさん» ありがとうございます！今後も楽しんでいただけるよう頑張ります！ (2018年9月13日 15時) (
レス) id: 8ddec21add (このIDを非表示/違反報告)
みづき(プロフ) - 続き楽しみに待ってます！頑張ってください。応援してます！ (2018年9月12日 9時) (レス) id: 843d8c558c (このIDを非表示/違反報告)
てん(プロフ) - きいろさん♪さん» 応援ありがとうございます…！きいろさんのお陰で、更新を続ける事を決意することができました。拙い文ですが、今後も作品共々よろしくお願いいたします(´；ω；｀) (2018年4月29日 1時) (レス) id: 8ddec21add (このIDを非表示/違反報告)
きいろさん♪ - 更新頑張ってください！すばるくんがいなくなることが決まって、寂しいですが、7人の関ジャニ∞を書き続けてくれると嬉しいです！応援してます！ (2018年4月28日 8時) (レス) id: dfe925cf14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てん | 作成日時：2018年3月31日 17時
