毒舌スーパーアイドルは朝日奈になりました2 (ページ10)

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第59話『着実に』ページ10

ジュンside

〜〜♪

メール…？誰から……A！？

Aからのメールなんてかなり久しぶりだったからついガバリと勢いよくベッドから起き上がってしまった。

恐る恐るメールを開いてみるとそこに書いてあったのはなんてことのないこと。だけど、私達にとっては大きな進歩になるようなことだった。

『会って話したい』っていうのを今まで私も思っていた。けど、言えなかった。実際にAたちの顔を見るとどうしても「なんで私だけ」って思っちゃってまともに話せなかったから。

…その前にメールの返事を書いてみようかな？

出来るだけ早い方が心象もいいと思うし…

『Aへ
メールありがとう
私も会って話したいって思ってたんだ
だけど、どうしても顔を合わせちゃうとダメで…今までごめんね

この前言ってた家族と旅行に行った話も聞きたいな

またね

ジュンより』

貴女side

〜♪〜♪

えっメール！？…………ジュンからだ…！

ウザイメール寄越すなとかかな？

……なんて、実際来たら私泣いちゃうけどね

そんなことを思いながらのメールは思いもよらなかった内容で確実に着実に前に進んでいる内容だった。

貴「あの話……覚えててくれてたんだ」

あの時、確かに私は浮かれてたし、かなり無神経なことを言っちゃった自覚はあったんだ。けど、その話を聞きたいって思ってくれたのは凄く嬉しいことで。

元々ジュンとは小さい頃から仲が良くて家族同士の交流もあったくらいだった。だから、あの放火事件があった時も私と同じくらいかそれ以上に悲しんでくれたんだ。

また、ジュンと沢山おしゃべり出来たらいいな…

なんて少し願ってみる。

椿さんたちがスノーボードから帰って来てお風呂に入っている間、わたしと棗さんは夕飯の支度をしていた。

光「アンタたちそうしてると仲のいい夫婦みたいね？」

その間、見物人の光さんにからかわれたこともここに残しておく。

……確かに私は大人に見られやすいですトモ。

ちょっとだけ機嫌が悪くなったところにお風呂上がりの椿さんたちが合流してきた。

……上半身裸で。

椿「あっ！Aがご飯作ってくれてんの〜？マジでチョー嬉しい！嬉しいのギュ〜☆」

ﾊﾞｺｯ

椿「痛ったぁ〜！も〜棗、今本気で殴っただろ？……梓ぁ〜」

椿さんがそのままの格好で抱きついてきたところを棗さんが椿さんの頭を引っぱたいて助けてくれた。その後、椿さんは梓さんの部屋へ直行していた。