好きだ勝てない2 (ページ26)

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手作りページ26

キーンコーンカーンコーン

お昼か。

今日は久々に早起きできたから

なんと自分でサンドイッチを作ってきたのだ！

われながら美味しそう

「いただきます！」

ﾊﾟｸﾂ

「！？」

な、なにこれ

ま、まずい

どうして、、？素材をパンにはさむだけなのにどうして

歯磨き粉みたいな味がするんだ、、？

理解できない、、どうしようこれ、、

「、、購買行こ」

あまりの不味さにそっと弁当箱をしまった

「、、食わねぇんかよ。それ」

「え、あうん。自分で作ってみたんだけど、思ってたよ

り美味しくなくて、、ははは」

「、、、」

すると勝己くんは自分のカバンの中に手を入れて

カレーパンを差し出してきた

「え？これ、、」

「やる。そのかわりそれよこせ」

それというのはもしかして

この激マズサンドイッチのこと？

「いやいや！やめた方がいいよびっくりするほど不味いから！」

「どうせ食わねんだったら俺が食うわ。いいからよこせ」

「え～～、、ほんとに食べるの、、？

お腹壊しても知らないよ？」

私がサンドイッチを差し出すと

勝己くんは大きな1口でそれを頬張った

「、、、くそまずい」

「でしょ？なんか歯磨き粉みたいな味しない？」

「いや鉄の味だろ」

「うーん。もはやこれなんなんだろう。

というか不味いの分かったでしょ！もう食べない方がい

いよ。やめときな？」

私がどれだけそう言っても

勝己くんは「いいからよこせ」の一点張りだった

そして気がついた頃には全て完食していた

「わぁ、、まじか、、

あんな不味いのよく食べれたね」

「、、てめぇが作ったもんだからな」

「そっか～

、、え？」

一瞬言葉の意味が分からなかったけど、よくよく考えれば

その答えはすごく簡単でシンプルなものだった

「、、、ありがとう。今度また作るから食べてくれ

る？」

「せめて人が食える味にしろよ」

「も、もちろん！」

その日から料理をするのが少し楽しく思えた