好きだ勝てない2 (ページ23)

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優しい手ページ23

「おい。おい起きろ。」

「ん、、、

あれ。勝己、、くん？」

「てめぇ人のベッドで寝てんじゃねえわ」

私は時計を見て、何分か眠ってしまっていたことに気がついた

「あ、ごめん、、勝己くんの匂いがしたから。安心してつい、、」

「あ？俺の匂い？」

「お日様みたいな、あったかくて優しい匂いがするの。

昔からずっと覚えてて、今でも嗅ぐと落ちつくんだ」

「、、、」

「あ！ごめん、気持ち悪いよね」

勝己くんの方をみると、心なしか少し笑っているようにみえた

「あれ？笑ってる、、？」

「笑ってねぇわ」

するとふいに勝己くんの手がのびてきて

私を優しく抱きしめた

「え、ん！？なに！？」

「落ち着くんだろが。嗅がせてやるから静かにしてろ」

勝己くんの耳は真っ赤になっていて

多分顔を見られたくないからこんなことをしたのかなと思った

予想だにしない展開に頭が追いつかなくて

心臓がバクバクなる中

私は1つの疑問に気がついた

あれ？

私が眠り始めたのって多分15分前だよね

飲み物とって来るだけだったら5分くらいで戻ってこれるだろうし

10分ぐらい私を起こさなかったってこと？

なんでだろう。気を使ってくれたのかな

「、、優しいね。勝己くん」

「、、うるせぇ」

強気な口調とは裏腹に

私を抱きしめる手は優しくて

ずっとこのままでいたいと思ってしまった