好きだ勝てない2 (ページ2)

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匂いページ2

初恋は

小1の頃

川で溺れた私を誰かが助けてくれた

その子は金髪に赤い瞳で

確かつり目だったような

そのあと引っ越しちゃったし

それ以来会ってないから記憶は曖昧なんだけど

あの子からはお日様のような

暖かくて優しい匂いがした。

《まもなく電車が到着します

お乗りの方は黄色い線までお下がりください》

「うわ～緊張する。雄英の入学式とか夢みたい。」

私は勉強が得意じゃない

かといって運動が得意なわけでもなく

平凡な生徒だった

そんな私でも血のにじむような努力をしたら有名校に合格したもんだから

努力すれば報われるという言葉を私は初めて信用した

「うわ！すっっっごい人」

電車の中は人、人、人の数で溢れかえっていて

人1人乗るのがやっとの空間だった

「すみません。乗ります。すみません」

うわぁああ

やばいこれ押される

きついし暑いし普通に無理なんですけど！！

体勢がきつくて、真後ろに方向転換した

ぐるっと体をまわした瞬間

どこかで嗅いだことのある匂いがした

お日様みたいな

暖かくて優しい匂い。

上を見上げると金髪の髪に赤い瞳をした美男子がいた

ん、、？この顔どっかで、、

それにこの匂い。

まさかとは思うけど

もしかして私の初恋ですか？！

え～！こんなとこで会えるとか感動なんだが！

声かけていいかな！？

「あ、あの！」

私が話しかけると、赤い瞳がこっちを睨んだ

「あ゛？誰だテメェ」

えっ怖

てか口悪っ！！

絶対人違いじゃんこんな感じじゃない！

多分もっと王子様みたいな人だし

これどうみても悪役、、、

「すみません。人違いでした。ハイ。」

「、、、ﾁｯ」

舌打ちされたんだが？？