その１１ ページ15
マ｢………あ、あのベンチに座るか｣
｢うん…｣
私たちがベンチに座ると、マサイは質問してき
た。
マ｢ねぇ、Aはなんで悲しいって感じた？｣
｢えっと…ダーマに嫌われちゃったかも、って
考えてたら、なのかも。やだなぁ、って｣
そう。ダーマに嫌われるのが嫌だった。
マ｢そっか…。A、ダーマはね、別に嫌いに
なったわけじゃないんだよ。｣
…………え。本当に？嫌いじゃないの？
マ｢ただ単に、照れてるだけなんだよ。｣
｢…あれで照れる要素あったかなぁ｣
マ｢ダーマは女の子になれてないんだよ笑｣
もう１回、話したら普通に戻るのかな。
マ｢大丈夫。だって、ほら｣
ね、と言ってマサイが指をさした方には
｢ダ、ダーマ………！？｣
ダーマが走ってきてた。
マ｢じゃ、俺の出番は終わり。頑張れよ！｣
｢…うん、ありがとう！マサイ！｣
ほんとにありがとう、マサイ。
ダ｢っ、はぁっ、はあっ、A…｣
こんなになるまで走ってきてくれたの…？
｢なんで、そんなに必死で私なんかを？｣
ダ｢だ、だって…俺が、泣かせたんだし…｣
｢え、でっ、でも、私が変な事言ったから！｣
ダ｢いや、俺があんな態度とらなければ！｣
｢でも……！｣
……………………………………………
数秒の沈黙。
｢なんか、変だね、私たち笑｣
ダ｢そうだな笑｣
ふたりで少し笑いあった。なんでだろう。
胸の高鳴りがおさまらない。
ダ｢…さっきはごめんな。俺、あんま女子になれ
てなくて。その…きつく当たったりして、ご
めん。｣
｢ううん、私こそ、ツンデレなんて言わなけれ
ば………………あっ｣
やばい、また言っちゃった！
ダ｢お前、それ無意識かよ笑。…まぁ、事実だし｣
｢うぅ…ごめんなさい…｣
まだ一緒に話してたい。時が止まればいいの
に、なんて馬鹿な願い事は内緒だね。
ﾎﾟﾝｯ
｢あ、ぺけからLINE…｣
ぺけたんダーマと一緒なんでしょ?そろそろ帰っておいでー
ダ｢あー…そろそろ帰るか。｣
｢うん、そうだね。LINE返すから、少し待って
くれる？｣
ダ｢おう｣
ぺけたんAー、既読スルーしないでよぉ
A今から帰るよー。心配ありがと!
ぺけたんいえいえ!待ってるよん
ダ｢行くか、A｣
｢…うん、ダーマ｣
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作者名：星香 | 作成日時：2018年2月6日 20時
