その少女、寝泊 ページ18
「では、行きましょうか」
『……どこに、ですか？』
「もちろん、貴女が泊まるところですよ」
クロウリーさんがそう言った瞬間、私の頭には食堂でのこと。それから、先ほどのことがフラッシュバックした。
どくん、と心臓が跳ねて息が苦しくなる。変な汗が出てきて、身体が震えだした。
そんな私の様子を見たクルーウェルさんが、慌ててコートを私にかける。
クロウリーさんは私を安心させるように笑顔を浮かべて告げた。
「といっても、オンボロ寮ではありません。……貴女には、私たちの寮に来てもらいます」
『……クロウリー、さんたちの寮？』
首を傾げると、クロウリーさんは頷いて私にの右手を取った。
それに驚くと、クルーウェルさんが左手を取る。
私は二人に腕を引かれ、ゆっくりと歩きだした。
「……ここが、今日から貴女が泊まることになる寮ですよ」
クロウリーさんたちに手を引かれ、ついたのは校舎より少し小さい建物だった。
少し怖い雰囲気で、おどろおどろしい雰囲気……っていって伝わるかな。
身震いしながらも中に入ると、玄関に何人かの人が立っていた。その中にはサムさんの姿もある。
「皆、ここに住んでる先生たちですよ」
『……A・エラ……です』
クロウリーさんがそう紹介してくれたので、私は先生たちに頭を下げた。
途端に、あちこちから腕が伸びてきて髪をわしゃわしゃと撫でられる。……何だか犬になったみたい。
「はいはい、ストップストップ！皆さん、Aさんに自己紹介をお願いします。……バルガス先生から」
「アシュトン・バルガスだ。体育系科目の教師をしている。……よろしくな」
クロウリーさんが手をパンパンと叩きながら、私と先生たちを引き剥がす。
クロウリーさんに言われ、一歩前に出てきた男の人は筋肉むきむきで強そうな人だった。
……バルガスさん、か。
次に前に出てきたのは、少し歳を取った男の人。その腕には黒い猫を抱えている。可愛い。
「モーゼス・トレインだ。文系科目の担当をしている。こっちはルチウス、私の愛猫だ」
「んなぁ」
『よろしく、お願いします』
他にも何人かの先生がいて、その人たちと挨拶をしていたら時間は十二時を回っていた。
それに気付いたクロウリーさんが、「今日はお開きにしましょう」と私たちを解散させる。
ー ー ー ー ー ー ー
絡ませて欲しいキャラがいたらリクエストください！
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推しが尊い - 先生まじで優しすぎて泣く。好感度がバク上がりした (4月27日 0時) (
レス) @page46 id: 653187292b (このIDを非表示/違反報告)
Akal(プロフ) - まだ途中までしか読んでないけど…マジで夢主ちゃんとキャラ達和解してほしい…！義家族許せないわ、これは。夢主ちゃん大体悪くないのに… (2023年3月29日 16時) (レス) @page25 id: 5bb5794148 (このIDを非表示/違反報告)
森。(プロフ) - 何度も読み返したくなり戻って来ました！何度読んでも涙が出てきて…これ程までハマった作品は初めてです！完結おめでとうございます！ (2022年11月2日 7時) (レス) @page1 id: 21990a494b (このIDを非表示/違反報告)
ロナ - イラつきます。 (2021年10月30日 13時) (レス) @page37 id: db59ef0184 (このIDを非表示/違反報告)
こうめ - えっ、小説で初めてガチ泣きしたんだが？！！好きです！！ (2021年4月14日 0時) (レス) id: cfffb34543 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チーズ鍋 | 作成日時：2020年9月18日 16時
