Primrose. (ページ9)

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9 樹side ページ9

やっぱり俺の予想通りだった。

Aちゃんは北人さんのことが好きなんだ

初めてAちゃんと会ったのは

メンバーでご飯に行った時の帰りだった。

成人組は酔っていて、シラフは未成年組だけ

北人さんが毎日寮にいないこと、そして特別な人が居ることはメンバーのだれもが知っていた。

その日初めて北人さんが言ったんだ

「A～なんで気づかないんだよ…」

泥酔しきっていてほとんど何を言っているのか分からなかったが、俺は聞いたんだ。

慎「そろそろ帰りませんか？」

まこっちゃんの一言で終わった飯会だけど

帰るところは皆同じ、北人さん以外

樹「北人さんは俺が送ってくわ
携帯ロックかかってなくて連絡つきそう」

海青「おお、樹ありがとうな！こっちは任せて」

樹「お願い」

北人さんのLINEの1番上は

＂平山 A＂

という女の子だった。

その瞬間、確実にこの人が北人さんの特別だと分かった。

Prrr…

『もしもし?北人?何してるの
帰らないなら言ってくれなきゃ私寝れないって!』

樹「…あの、すみません。北人さんの…」

『え、誰？』

樹「藤原樹って言います。」

そして、その声を聞いた瞬間惚れたんだ。

落ち着いた話口調も、高すぎない声も。