Chef De Lys Blanc【3】 (ページ1)

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『何？Maître(師匠)。』
四「選抜の時、俺の弟子だって話題になったらしいな。」
『あぁ、うん。前にSHINO'sに取材に来てた人が審査後に私に気付いたの。』
四「…あぁ、あの人か。…紹介します、愛弟子のAです。」
『AAです。ご来店頂き有難うございます。』

四宮に諭され挨拶をすると記者から師弟揃ってページを飾りたいと申し出があり、Aは断ろうとしたが四宮に止められ強制的に写真を撮った後、他の記者にも声を掛けられ何故か四宮と共に特集のページに載る事となった

漸く全ての客が帰り厨房に戻ると、幸平は連日より早く終わった事に疑問を持っていた。

幸「最終日だけこんなに早く閉めるんすね。」
四「まだ店は閉めない。もう一組貸し切りでゲストを招いている。」
乾「こんばんわーっ！」

ホールから乾の盛大な声が聞こえホールに出ると乾の他、合宿時の卒業生とシャペル講師が来店していた。

幸「おぉ！」
『合宿振りです。』
乾「あれぇ!?Aさんと幸平くん!?Aさんは分かるけど、どうしてここにいるんですか!?」

現在実地研修(ｽﾀｼﾞｴｰﾙ)中だと説明すると納得した乾はシャペルがいる事に驚く幸平にここにいる卒業生はシャペルが遠月に赴任した時に在籍していたと説明していた。
四宮も久しぶりに会うシャペルと二言三言会話すると入口の扉に気付く。

四「ようこそマダム。」
「誰がマダムね！もう！からかうんやなかとよ！……小次郎。」
『あら？……もしかしてMaître(師匠)のお母さま？』

四宮の母は四宮に小言を言うが、当人の四宮は流す様にあしらうが方言が強すぎるせいかアベルや幸平は驚愕していた。

四「そうや、俺ん愛弟子はまだ紹介しとらんかったな。A。」
『初めまして、Aです。』
四「前に言いよったAだ。」
母「まぁ、ちかっぱあいらしか子ね！小次郎ん弟子なんて大変やなか？」
『いえ、昔から丁寧に教えて貰ってましたので。』

四宮の母は方言、Aは標準語のまま会話が成立しており、先程から見ていたアベルと幸平はとてつもない違和感を覚えていた。