un cuoco curioso① (ページ41)

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【中等部】40 ページ41

葉山の一言に納得したタクミは続けて恐らくしつこく構い倒すかもしれないと言う。

黒「…Aの一番ダメなタイプじゃねぇか……。」
ア「そうね。でもなんで選抜でAちゃんの名前が出たのかしら？」
葉「あぁそれは…。」

葉山は会場での審査員と司達のやり取りをアリスに伝えるとAがそこまで有名になって嬉しいとはしゃぐ。

タ「嬉しいのは分かるが…、些かやり過ぎたなと思ったよ…。」
黒「…割と短スパンでコンクール出ては優勝しかしてねぇからな…。」

自分達がAが優勝出来そうなコンクールを探し出場しては優勝する為つい熱が入っていた事に気付いたタクミと黒木場。
イサミとアリスも熱が入っていた事は認めるがつい楽しくてと反省の色は無かった。

黒「…で、どうすんだ？突撃してくるのは確定なんだろ……？」
イ「でもさ、聞いた限り昼休みに来る可能性あるよねー。」
『……昼は部室で、放課後はゼミ？』
ア「それが良いかもしれないわ。Aちゃんには部室の合鍵渡しておくわね。」
『うん。』

アリスは事前に作っておいた部室の鍵を渡し、Aは実家と寮の鍵が付いているキーケースに仕舞う。

タ「………興味本位で動くなら、授業をサボって来る事も有りそうだな。」
葉「確かにそうだな…。あー、考えたらキリがねぇ。」
ア「でも先輩達はコンクールでのAちゃんを探してるって事なら苗字が違う事を知らないと思うわよ。」
イ「そうだねー。同じ名前ならいそうだけど生徒全員が全員を把握してる訳じゃないしね。」

とりあえずはえりなの時と同じように回避しつつ、聞かれてもしらを切るという事でA達はHR直前の為部室を後にした。

昼休みになりA達は急いで部室に向かおうと教室を出ると数室離れた教室の生徒に声を掛けている竜胆の姿を確認した。
葉山はまずいと思い自分より背の低いAに前を走らせ隠すように部室に向かった。

葉「はぁ―――、マジかよ…。行動早すぎんだろ。」
『…猪突猛進が似合うね‥。』

教室から走って来た為少し息が上がった為椅子に座り他が来るまで休憩し、数分後にアリスと黒木場、飲み物を手に持ったタクミとイサミが合流した。

タ「大丈夫か？ほら、水買ってきたから飲んでくれ。」
『ありがと。』
葉「わりぃな。」

タクミがAと葉山に水を手渡すと朝と同じ状態の椅子に座り昼食を取り出す。
アリス達も同様に昼食を出し、ここに来るまでの事を伝える。