【中等部】19 ページ20
Aはこの一年で大分成長した。
今までは店を手伝っていた頃は消費カロリーに対して摂取カロリーが釣り合って居なかったのか平均よりも小さく軽かったが、入学から半年目を境に今まで足りなかった栄養が釣り合ったのに加え成長期が来始めたAは背も伸び身体つきも大幅に変わった。
背は150�兮罎泙膿�び、普段のジョギングのおかげか綺麗なボディバランス。まだ幼さがあるが綺麗と言っても良い。
一年時にあったえりなとAの騒動以降、ゼミや研究会に入っている1年から話が広まり上級生や高等部の生徒が知る事となった。
中にはAと同じ様に実家が大衆向けの料理店である生徒達が発足したファンクラブなんかもあるが、Aはそれを知る由も無い。
2年に上がったA達は始業式を迎えているが、普通の学校よりもスケジュールは短いが一般教養をゼミで受けた葉山は普通の学校の始業式を知らない為に長いと愚痴を零す。
『普通の学校の始業式はこれよりずっと長いし喋れないよ。』
葉「…マジか。」
Aが言うならマシな方なんだと知った葉山はAと共に注意事項や総帥の挨拶を時折話しながら聞く。
総帥の挨拶の後に編入生紹介にAと葉山は談話を止め壇上を見上げた。
壇上に上がった一人の女子生徒と三人の男子生徒が順位挨拶をしていった。
葉「編入生か…。」
『海外からだから向こうの学校と時期が合わなかった？』
葉「さぁ？でもまぁ、編入出来るならそこそこ出来る奴らだろ。」
変な奴で無ければいいがと思いつつ、始業式の終わりを待つ。
教室に戻ったA達はクラス替えはあったもののペアが揃うように配置しているのか2年でも同じクラスであり、他にも同じクラスだった生徒が数名いた。
Aと葉山が同じクラスという事に気付いた生徒が手を振りながら寄って来た。
男「葉山と姐ちゃんも一緒かー！良かった〜。」
一年の騒動後、Aは上級生を含め一部の生徒から姐ちゃんと呼ばれるようなった。
最初は姐さんだったが、当時はまだ背が低くく上級生が姐さんより姐ちゃんではと言い出した事が切っ掛けで姐ちゃんと定着していた。
呼ばれるAは時に気にしてなく、そう呼ぶ生徒達は煩かったりしつこく絡んでこない為苗字と顔は覚えていた。
葉「同じクラスだった奴少ないな。」
男「そうだなぁ。あ、そーいや転入生の誰かがこのクラスみたいだぞ。」
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作者名：水煮缶 | 作成日時：2023年6月30日 0時
