un cuoco curioso⑰ (ページ8)

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【高等部２年】723 ページ8

新「(ｽｯ)くっ…来ない！」
え「(緋沙子がババを持っているわ…けどアルディーニくんが引けばまだ勝機はあるわね。)」
黒「(タクミがまだ３枚あるからなぁ…ここで一組捨てられれば勝てんな。)」
タ「…(ｽｯ)…中々引けないな。」
イ「(ババは来ないけどペアが揃わないなぁ…。)」
葉「(なんでババ抜きでここまで攻防すんだ…とりあえずババを回避すればいずれ勝てるか。)」

新戸の両隣にいるえりなと黒木場は新戸の手札を見ながら、タクミの両隣にいるイサミと葉山はタクミの手札を見ながら思案していた。

タ「(ｽｯ)あぁっ…!!」
葉「ババ引いちまったな。」
新「(ｽｯ)…私の勝ちだアルディーニ！」
『タクミの負け、はー…長かった。』
ア「後半は大分白熱したわねぇ！」

タクミがババを引くと新戸が動揺してる隙にカードを引きペアが揃ったことで上がったためタクミが敗者となった。

タ「も、もう一回だ！」
イ「兄ちゃんって本当負けず嫌いだよねー、次何するー？」
え「今度は七並べにしましょう！」
タ「次は絶対勝つ！」
黒「七並べは…お嬢がよく止めるからなぁ…。」
ア「だって止めないと上がらせちゃうじゃない？」
『そうだよ、作戦の一つだよ。』
葉「今回はAとアリスに注意だな。」
新「(ｽｽｽｯ)…よし、配るぞ。」

カードをシャッフルした新戸は早速始めようと7の抜いたカードを８人分に分配し、テーブルに7の数字が掛かれたカードを４枚置くと先程先に上がったAからスタートしカードを置きながら最初はゆっくりしながら会話を挟む。

タ「そういえばつきかげで特訓中に四宮さんがAと葉山呼べないのかって言っていたな。」
え「事ある毎に言ってたわよね…。」
葉「四宮シェフは合宿の時から店に来ないかとか、昨日もフランスに来たらSHINO'sのコース料理を奢るって言ってたな。」
『なんか四宮さんって…年の離れた下兄弟を可愛がるお兄さんみたいだよね。』
イ「昨日の帰り際にAちゃん頭わしゃわしゃされてたしねー。」
ア「堂島さんも同じ感じだし、お父さんみたいね♪」
『既に父親２人いるのに３人目…いや、堂島さん話し合うし良いか。』
黒「…前から思ってたけど、Aって年上に好かれるよな。」
新「上級生や卒業生、それに企業や美食家…。」
イ「なんか年上キラーっていうか、妹感が強いよねー。」
『そんなに？』
タ「確かに…何となく妹みたいだなとは思った事があるな。」

(魔性の妹感は同期にも有効。)