un cuoco curioso⑯ (ページ7)

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【高等部２年】672 ページ7

紀「…嘘でしょ？どう見たってヤンキーじゃない。」
久「いやいやいや！どうなったらお坊ちゃんがあんなゴリラになっちゃうの!?」
『そこは知らないけど驚きの事実ですよね。』

紀ノ國と久我は昔着物の子がいたと思い出しそれがAだと知ると忘れてしまった事に謝るがそれ以上に美作の事の方がインパクトが強く驚きを隠せなかった。

紀「今年一番驚いた気がするわ…。」
久「俺もー…つーかAちんが薙切家って知った時も驚いたわ。」
紀「そうね、薙切さんもなぜ分からなかったの？とは思ったけど…それ以上に似てないわよね。」
『二卵性なんで似てないですよね。』
葉「面白いくらい似てねぇよな。」

他人から見ても自身から見てもAとえりなは似てないと言いながら部屋を出てどちらの親に似ているか話しながら歩いていった。

翌日、再び集合した十傑は会場に入りこれから始める秋の選抜の開始に向け動き、Aはえりながいる執務室で予選の開始を待っていた。

『暇だから仕事手伝うけど？』
え「ありがとうA、じゃあこっちの調理の依頼から頼むわね。」
『ん。……国内外あるけど海外が多いね。』
え「そうなのよ、日本ならまだしも流石に海外まで出向く時間がないからお断りしているのよ。」
『海外行くだけでも時間使うからね、しかもこれえりな宛だから十傑に振れないし。』
え「えぇ。……もしくはAが行く？」
『私も忙しいんだけど？』

書類を捌きながらAとえりなは海外から来た依頼や遠月関係の書類を片していく。

新「失礼します、お茶のご用意が出来ました。」
え「ありがとう緋沙子。」
『(ｽﾝｯ)キームンなんて珍しいの使ったね。』
新「ま、まだ注いでいないのによくお分かりになりましたね…！」
え「本当凄いわ、私は注いでからなら分かるけど…。」
『ギリでキームンのスモーキーさと花のような甘く深い香りがあったからね。』

ポットから僅かに香る匂いで茶葉を当てると新戸はカップに紅茶を注ぎえりなとAの手元に茶菓子と一緒に置く。

新「そういえばA様は会場に行かなくて良かったのですか？」
『だって予選だし、見るのは本選からで良いよ。』
え「予選は時間が掛かるしあまり見ていても面白くは無いものね。」
『まぁね。ねぇこの事業開拓の書類貰っていい？』
え「新規事業？……そうね、これはAと葉山くんが適任だから良いわよ。」
『よし。』

(条件良さそうな所は貰ってくA。)