un cuoco curioso⑯ (ページ46)

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【高等部２年】711 ページ46

ア「そうだ！今からお店に来て見てみない？それとタクミくん達のお店もさっき搬入してたから見れるはずよ！」
『見てみたいし行く。』
葉「俺も気になるな。」

アリス達の店も気になるが搬入しているタクミ達の所から先に行こうとA達は店を出てタクミ達の元に向かう。

タ「あれ？皆揃ってどうしたんだ？」
『お店気になったから見に来たの、…イタリア感強いね。』
イ「ふふふー！実は実家と同じ仕様にして貰ったんだー！」
葉「へぇ…こんな感じなのか。」
タ「中も実家と殆ど変わらない作りにしたけど、流石に家具までは無理だったな。」
ア「こっちも他よりモダンね～、周りと比べると大分目立つわ。」
黒「つーかイタリアって新築とか建てねぇから大分古いだろ？」
イ「うーん…日本と比べたら古いと思うよ？地元の中でも300年超えの家とかあるしねー。」
『300年…。』

イタリアの建物は殆どが日本より古いと知るが写真で見た限り古さを感じず綺麗だったとAは思い返す。

イ「そっちの準備はどうー？」
『一通り終わったよ。』
黒「こっちも昨日終わった…。」
タ「ならこの後予定が無ければ手伝ってくれないか？まだ家具の搬入が半分ほど残ってるんだ…。」
葉「良いぞ、大型家具は俺と黒木場で運ぶからA達は椅子とか頼む。」
『OK。』
イ「助かるー、ありがとー！」

タクミからの申し出を快く引き受けA達は家具や他の備品を運び始めた。

手伝いを終えゼミに戻ったAと葉山は叡山から送られていたチケットオークションの専用サイトにアクセスし今の進捗を確認する。

『うわ…全部上限で確実に買ってる……。』
葉「個人情報を見る限り海外が多いな、つーかこの人イギリスの大手アパレルメーカーの社長じゃなかったか？」
『嘘でしょ…あ、アメリカの結構前の大統領だ。』
葉「マジか…。」

リストに出された国や名前にA達は信じられないと目を見開きながらリストを確認していき、その殆どは職種を問わず大企業の社長や議員など普通では絶対に関わることの無い人物が連なっていた。

『…やっぱ海外って日本と金銭感覚違うね。』
葉「上限の100万をポンッて出せる辺りな…でも流石月饗祭、食品関係だけじゃない各国のVIPが来るだけある。」
『7割は海外だけどね？…日本だと最近有名な美食家とかテレビ局があるよ。』
葉「悉く一般人がいねぇ…。」
『お金に物を言わせてるね。』

(財布でぶん殴ってチケット入手のお客たち。)