un cuoco curioso⑯ (ページ41)

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【高等部２年】706 ページ41

叡「いいや、そこは購入者の名義と個人情報をちゃんと入力して且つ入店時に身分証での確認が必須にしておけば転売する馬鹿はいねぇよ。」
『でも借りたりした場合はどうするんですか？』
叡「顔写真付きの身分証明書のみ有効って事にしとけば問題ねぇ。あと上限は最高で50万…いや100万か。」
葉「桁!!絶対可笑しいでしょう!?」
『まぁ美食の祭典だし、国内や国外のVIPも来るから国外をターゲットにって考えれば妥当じゃない？』
叡「Aの言う通り、海外と日本じゃそもそもの単価が違けえば価値観も違う。席数の3割を優待で最低価格で招いたってそっちを引っ張ればかなりの売上になんだろ。」
葉「はぁー…そもそもそれに見合ったコースを提供しなければならないじゃないですか。」

叡山もAも優待以外は国外の客を狙っていると分かると流石に金額的にプレッシャーが大きく思わず溜息と文句が出る。

『月饗祭限定・ニコイチのフルコース…。』
叡「おっそれ良いな、使うぞ。それにAと葉山なら100万に見合うコース位作れんだろ。」
葉「軽く言ってますけど、見合わなかったら評判を落とすんですよ？」
『大丈夫でしょ、味蕾へのブーストと香りのブーストを使えばメインは極上に出来るし。』
叡「ほら見ろ、お前よりAの方が肝が据わってんぞ。」
葉「流石に初めて山の手エリアに出店でメイン層が海外だなんて肝が据わってる方が可笑しいんですよ。」
『(ﾑｯ)……。』
叡「(拗ねた…)まぁそれは良いとして優待はどうすんだ？」
葉「優待は先ず鶴喰さん達狩猟会メンバーを日分けで招待ですね。」
『…あとなつめさんとおりえさんと天内さん達。出来たら四宮さんやタキ先輩も呼びたいです。』
叡「四宮さん達は宿泊研修で講師だったな…角崎先輩と木久知先輩はAが仲良かったもんな。」
葉「後は…Aの両親と相田さんか？」
『出来たら呼びたいね。』

企業や知り合いを優待で招くのに身内を招かない訳にはいかないと考えるA達だったが叡山は薊や真凪を招くことに良い顔はしなかった。

叡「…正直、営業中はやめといた方が良い。招くなら遠月の提携外の鶴喰さん達を最終日の営業後に招いた方が他との衝突はねぇだろうな。」
『あー…そっか、お父さんが総帥の時色々やってるから…。』
葉「たしかパートナーシップをほぼ強制で結んだりしてたよな？つーか提携企業に喧嘩吹っ掛けたらしいし。」
『それは聞いて無い…。』