un cuoco curioso⑯ (ページ36)

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【高等部２年】701 ページ36

葉「普通？他にもあるのか？」
『特別養子縁組って言って、親子関係を切る事もできるらしいよ。』
創「そんなんあるのか…良かったっすね中村先輩、薙切のかーちゃん。」
真「流石に父上がそこまでしたなら…私が金と権力を使いAを引き取るがのう。」
薊「そうだね、養子だって勝手なのに縁を切ってたら僕も動いてたよ。」
葉「縁切られてなくて良かったな…。」

もし特別養子縁組だったらと考えると薊も真凪も背後を黒くさせ威圧感のある顔になる。
試合が終わった事で気が抜けた葉山と幸平はのんびりし始め、Aからの重い話に薊達はたられば話が止まらずにいると中継が終わったのかえりなやアリス達が月天の間に集まった。

ア「おめでとう葉山クン！有限実行ね!!」
え「これで幸平くんも文句は言えないわね！」
創「ぐっ…！」
新「どうしたのだ幸平。」
タ「幸平、もう一回とか見苦しいこと言うなよ？」
黒「むしろもう言ってんじゃねーか？」
葉「言ってたけどこれから年間行事で忙しくなるから当分先だって言ったら黙ったぞ。」
イ「そうだね、これから忙しいしー。そういえば二人の生徒達がすっごい喜んでたよー。」
『やっぱり？…明日の授業でもみくちゃにされるんじゃない？』
葉「流石に水鏡みたいにはならねぇだろ。」
え「ちょっと見てみたい気はするけど…流石に講師相手にしないでしょうね。」
『残念だけどね。…食戟も終わったし帰る？』
葉「あぁ、帰ろうぜ。」

機材や調理台の撤収を始めるスタッフが来た事でAは帰るか問うと葉山も帰ろうと言った事でA達は月天の間を後にし帰路に着いた。

翌日は朝から同期や受け持ちの生徒から完勝したことを祝われるがそれは数日経過すればお落ち着き、Aはこの日行われる紅葉狩りの準備をしていた。

『お茶は緑茶って聞いたから、お茶に合わせてみたけどどう？』
葉「美味い、柚子の香りと緑茶は相性良いな。それにヨーグルトとドライピールで酸味と苦味が癖になるし、この底に使ったナッツも食感が良い。」
『今回は無難な物にしたけど良いかな？』
葉「問題ねぇだろ。あ…ゼミに少し残せるか？」
『絶対言うと思って作ってあるから。』

寧ろ作っておかないと葉山の機嫌が少し悪くなるとAは心の内で静かに呟きながら紅葉狩りに持って行く菓子を包む。

葉「今日は着物じゃないのか？」
『え…？うん、制服で良いでしょ。』
葉「(ｼﾞｰｯ)……。」
『(無視しよ…)…。』

(葉山のおねだり。)