un cuoco curioso⑯ (ページ26)

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【高等部２年】691 ページ26

『…コース料理だと大体前菜とメインだけど、アミューズとオードブルでいくのは？』
タ「たしかに…コース料理って言っているだけで誰も前菜とメインとは言ってないし、前菜とメインは連隊食戟でのお題で食戟では決めてないから有りだな。」
『そ、連隊食戟のイメージが強いんだよね。ついでに言うと誰も二品だけって言ってないし…アミューズ・オードブル・メインの三品でも有りだよね。』
タ「それは流石にアリスさんとか黒木場からクレームが来ると思うが面白そうだな。」
『前の二品でブーストを重ねたメイン…多分審査員も二品と思ってるから最後のメインはWのブーストが掛かった状態でメインはどうですか？って。』
タ「もうクレーム覚悟だな、面白そうだし駄目元でも良いからやってみよう！それに調理工程的に最後になるしタイミングも良いだろう。」
『よし、なら決まり。』

言われてみればとタクミも面白そうだと思いつつ相手の意表を突く案に承諾すると早速お題の食材を主軸としたレシピを組んでいった。

『鰹だったら前に作ったアミューズボールを改良すればそのまま使えるね。』
タ「なら春菊をジェノベーゼ風にしたらどうだ？」
『採用。オードブルは春菊をメインにベーコンとクルミ味噌を使ったテリーヌは？』
タ「クルミ味噌…春菊の苦みとも相性が良いし良いんじゃないか？メインは…どうしようか。」
『メインで鰹…アミューズで炙るしコンフィにして春菊を使ったソースはどう？』
タ「Aが前にクロマグロで作った品か…味と色のコントラストも良いと思う！」
『よし、決まった。…他は大丈夫かな？』
タ「黒木場と薙切さんが微妙だがアリスさんが独断専行してないと良いな…。」
『アリスだからなぁ…。』

思いの外サクサク決まったA達は他が大丈夫か心配するが心配した所で意味がないと思うしかなかった。
スマホで打ち合わせが終わった報告をするが他はまだ終わっておらず全員が終わった連絡が来るのを待ちながら詳しくレシピを決め、全員の打ち合わせが終わるとA達も解散しそれぞれの執務室の戻って行く。

葉「おかえり、随分早く決まったな？」
『サクサク進んだからね、そっちは？』
葉「レシピ固めんのに時間が掛かったくらいでコンセプト自体は早かったぞ。」
『黒木場以外は話が早く済みそうだしね、…黒木場じゃなくて良かったね？』
葉「本当にな、綺麗に男女で分かれて助かったよ…じゃなきゃ今頃喧嘩になってた。」
『絶対殴り合いだよね、それ。』