un cuoco curioso⑯ (ページ22)

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【高等部２年】687 ページ22

アリスや黒木場に揶揄われながらも仕事を捌き途中アリスも暇だと手伝いに入ると予定していた時間より早く終わり少し早いが会場に向かう事にした。

ア「今年はお父様が審査するから私は下で見るけどAはどうする？」
『叔父たちはどうでも良いけど堂島さんと話したいから行こうかな…。』
え「どうでも良くないわよA…なら私も一緒に行こうかしら。」
黒「総帥が見てるってなると…流石に生徒がビビるんじゃないっすか？」
葉「水鏡は逆にAがいたらビビる…いや、逆にやる気出すか。」
ア「確か相手の子ってえりなの派閥の子らしいから、えりながいたらやる気出るんじゃないかしら？」
『なら大丈夫じゃない？それでどっちが勝つか見物だね。』
え「萎縮しないのなら構わないわね。」
葉「…総帥と元帥と元総帥揃い踏みか。」
黒「普通なら萎縮しまくってるな…。」

まだ人の少ない会場で待つ中、審査員だけでも普通の生徒なら萎縮してしまうのに近くに総帥のえりなと元帥であるAがいると考えると決勝に出る生徒に心配の念と同情を覚える。
徐々に人が集まり始め決勝戦を心待ちにしている生徒達で会場内がざわついていたが今回司会を担当するタクミからのアナウンスで会場は静かになる。

タ「長らくお待たせ致しました。これより秋の選抜、決勝戦の審査員をご紹介いたします。」

その言葉と同時に仙左衛門・堂島・宗衛が壇上に現れると昨年とほとんど変わらない面子が担うことに会場はざわつく。

タ「薙切インターナショナルの創設者である宗衛殿は丁度帰国中との事で審査員に申し出て下さいました。宗衛殿、挨拶をお願いします。」
宗「良かろう…薙切宗衛だ。今年の生徒も良き品を作ると期待している。」
『いや、プレッシャー与えないでよ…。』
タ「A!?というか3人揃って…。」
ア「今年はお父様がいるしこっちで見させて貰うわ♪」
え「私達がいるだけで萎縮するよう生徒ではないと思っているわ。」
『やめろ馬鹿達。』
タ「はぁ…まぁ、昨年もそうだったな。…ごほん、今年の秋の選抜・決勝のお題は"野ウサギ"！猟師とのコネクションや処理、見極めが最も重要になる食材です。調理時間はおよそ２時間、
頭上にある天の道に月が完全に姿を表してから隠れるまでが調理時間となります！」

タクミが上を向きながら説明すると天井はゆっくりと開き月が半分ほど顔を出していた。

(タクミとイサミが司会進行だと受け良いだろうね。)