un cuoco curioso⑯ (ページ3)

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【高等部２年】698 ページ3

『私は覚えてないけど‥‥今聞くとなんか黒歴史っぽくてヤダな。』
え「昔のAの品…お母様とお父様ばかりズルいわ!!」
葉「そっちかよ!!?」

えりなは昔Aが嫌がって中々作ってくれずその度に不貞腐れていたが薊と真凪は定期的にAの料理を食べていたと知るとズルいと言い始める。

え「だってAったらヤダの一点張りよ!?４歳になってからはお爺様に試食してもらってたけどAはお爺様の試食も嫌だと一緒に料理したのなんてほんの数回!!すーっごくお願いして数か月に一度作ってくれたの！これをズルいと言って何が悪いのよ!!」
ア「そんなのえりなが相手構わず不味いと言うからでしょ？Aだって作ったのに不味いわって言われたくないわよね～？」
『正直言うと忘れたけど、話し聞いてるのに作れって言われたらヤダって言うよ。』
え「ゔっ…。」
仙「Aが料理を教わってると聞いてならば審査しようと思ったが…えりなが無理矢理引っ張って来るまでずっとお預けだったのう。」
薊「Aは仙左衛門殿の事を怖がっていましたからね。」
『へー…それで結局審査したの？』
え「したわ…私は羽織、Aはポーズ無しでの完全なおはだけを出したわ。」
葉「Aの圧勝じゃねーか。」
仙「ふふっ…当時は神の舌を持たぬAがえりなに勝るとは思ってなかったのか見届け人の理事会員や講師は驚いておったな。Aが品を出してすぐに部屋を出てしまったから褒める事すら出来なかったがのう。」

当時のAがどれだけ仙左衛門を怖がっていたのか品を出してすぐに逃げるように出ていったAの品はえりなよりも美味であったと懐かしいと仙左衛門は微笑みながらAを見遣る。

『うん、覚えてない。』
え「そうよね…でもAの品に負けて悔しくって何度も勝負しましょうって言ってたけどあまり応えてくれなかったのよね。」
葉「Aの勝負嫌いの根本的な原因ってお前じゃねぇか？」
『どうだろう？どっちかって言うと創真だと思うけど。』
え「幸平くん…幼い頃から勝負好きだったの？」
『うん、多くは父さんとどっちが美味しいかだったけど…私が創真より早くお店のお通しとか作る様になってからかな、挑んできたの。』
葉「んで、今みたくしつこく挑んできたのか？」
『うん。アリスのパワフルな駄々と同じくらい凄かった。』
黒「そりゃぁ…勝負が嫌いになるわな。」

(この辺はIFと同設定なんだよなぁ…。)