un cuoco curioso⑭ (ページ10)

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【高等部2年】605 ページ10

城「なんだ、銀の奴も調べてたのか。」
『それで？弟子になった経緯は？』
城「知り合いの慈善活動の一環でアメリカにある孤児院で飯を作りに行ってたんだ。その時に朝陽に会ってから市場やら農場やら連れ回しながら料理を教えてたんだが…５年前からは一度も会ってなくて、最近食戟でノワールになったと知ったんだ。」
創「５年前…。」
『(ｸﾞｯ)……それで、今は何処にいるの？』
城「今は鈴木って偽名で遠月にいるぞ。」
｢｢｢｢｢｢……はぁああっ!!?｣｣｣｣｣｣

城一郎から才波朝陽と知り合った経緯を静かに聞いていたが、今年の春から講師として招聘された鈴木が才波朝陽という事に驚き絶叫が広がる。

葉「まさか鈴木講師が才波朝陽だったのか…。」
『ていうか偽装してるのによく招聘したと思うけど…これで素性は割れたね。』
葉「割れたのは良いが、どうすんだ？」
『それはえりなにどうにかしてもらうしか無いけど、気絶させまくったら料理も食事も嫌になるかな？』
葉「トラウマ作るのはちょっとまずいだろ、せめて表と裏の料理界から干してやれ。」
『そっちの方がダメな気がするけど？』
葉「トラウマよりかマシだと思うけどな。とりあえず薙切に報告は入れておいた方がいいだろ。」
『そうだね。じゃあ父さん、私は戻るから。』
城「おう。そういや二人共遠月で講師やってんだって？根詰め過ぎて身体壊すなよ～。」
葉「はい。」
『うん、気を付ける。』

ひらりと手を振る城一郎にAは軽く手を振り返し葉山は会釈すると海の家に戻り様子を見に行かなかったアリス達に鈴木の素性を説明する。

『今父さんから聞いたけど、鈴木講師が例の才波朝陽だって。』
ア「まぁ！」
黒「えりなお嬢から話は聞いてたけど…本当に遠月に来てやがったな。」
『でも顔は割れてるし後は捕まえるだけだよ。』
タ「逃げる可能性もあるだろう、その際はまた捜査に赴く事になるな。」
葉「顔は割れてるし捕まえること自体は問題ねぇだろ。」
『アメリカならお父さんと相田さんに情報探して貰ってるから居場所の特定くらいは出来ると思う。』
ア「いつの間に薊叔父様にノワールの話をしたの？」
葉「俺達がアメリカに行った時にな。」
『後でお父さんに連絡しなきゃ。』
葉「ついでに期末試験の合格と出ないけどBLUEの出場ノミネートもな。」
黒「BLUE…！今年の出場に選ばれたのか！」
タ「凄いぞA！けど出ないのはやはり勿体ないと思うが…。」
『過労で倒れろと？』

(うーん…悩む。)