un cuoco curioso⑭ (ページ47)

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【高等部2年】642 ページ47

ラ「アン先輩が推薦したのに辞退ぃ！？なんて勿体ない事してんのよ！」
『いや…中継見てたらノワールの道具とか気になって……出たら良かったとは思いました。』
ｱﾝ「なら来年！ぜひ来年は出場してください!!絶対私が審査員に入りますので！」
葉「それAの料理が食べたいからですよね…？」
ｱﾝ「えぇ！」
ラ「ふーん、アン先輩がそこまで言うなんて…丁度料理台も食材もあるから作りなさい。私が審査するわ！」
『それは良いですけど…。』

念のため道具は持って来ていたAは食材を確認するといくつか取り出し襷替えをし早速調理に取り掛かる。

仙「Aの調理を間近で見るいい機会だ。」
葉「真凪さんがいるから一応持ってきて良かった…。」
薊「A!?何故料理をしてるんだい？」
『そこの執行官が審査するから作れって…。』
真「ほう！Aの品は久々だ、私も頂こう。」
『お母さんも？んー…じゃあ路線変更しよ。』

元々作る予定から食材を追加し路線変更したAはトップスピードで調理を行い、途中えりな達も合流し葉山達はその早い調理を見学していた。

『…よし、完成。』
真「Aよ、その品は何という料理か？」
『花咲蟹のビスク・ガトー。』
ラ「……は？ビスクなのにガトー？」
ｱﾝ「最後にバーナーで炙った事によって香りが引き立っていますね。」
え「本来はスープとして出すビスクをゼラチンで冷やし固め、蟹の肉はロワイヤルと飾りに使ったのね…この真ん中の層はパテね？」
『うん。結構作ったけどいる？』
え「頂くわ！」
創「俺たちにもくれ！」

合流したえりな達の分も用意したAは先ずはランタービとアンに渡し次に薊と真凪に皿を渡す。

薊「ビスクロワイヤルにするなら分かるが…。」
真「ふむ…料理の掛け合わせとは面白い。(ﾊﾟｸｯ)ッ！これは…滑らかで軽いが予想以上の極上の風味！雑味も一切ない強い風味の中から爽やかな香りが鼻を抜ける!!」
ｱﾝ「パテとロワイヤルとビスクのゼリー、３種の舌触りが舌で溶けて混ざり合う…！」
ラ「な…何よこれ、こんなの想像以上っていうか…食べた事ないくらい美味しいっ！」
創「うめぇ！…この真ん中の層のはなんだ？パテか？」
『創真正解。それはアボカドとエシャロットとレモンを使ったパテだよ。』
仙「蟹の旨味とパテの酸味が紙一重に合わさっておるっ!!」
え「お爺様がおはだけを!!?」
ｱﾘ「あら本当！」

(薙切家パルス連発で現場は騒然必須。)