un cuoco curioso⑭ (ページ45)

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【高等部2年】640 ページ45

城郭の壁はえりなのおさずけによってはだけた事に薊と仙左衛門はその強さに驚愕しているがAと葉山は呆然としていた。

『このお城って…借りてるんじゃなかったっけ？』
葉「あぁ…どうすんだよこれ。」
『WGOが弁償でしょ？……えりなもいつもの調子に戻ったみたい。』
葉「本当にあいつ…幸平にだけツンツンしてるよなぁ。姉妹揃ってツンデレだな。」
『私はクーデレって言われたし、えりなはツン9割デレ1割じゃない？』
葉「対幸平にだけな。」

調子が戻りいつもの様子で調理に入ったえりなを見て先程の不安は無くなりえりなの品の完成を待った。

葉「そういや…Aもおさずけとか出来るのか？」
薊「薙切の血縁だから出来るさ、もしAが薙切に戻ってアキラくんが婿入りしたらアキラくんも出来たね。」
葉「Aが薙切じゃなくて良かった…。」
『おさずけ……した事ないね？』
仙「ふむ…パルスが出る程の品を食うてないからか、Aの基準が高いかのどちらかであろうな。」
薊「…恐らく後者かと。」
葉「やっぱそっちか…A、今度幸平と食戟する時に審査員で入ってくれ。」
『なんで食戟？』
葉「本気で幸平に勝ちに行く時の方が普段作ってるのより良いのが作れるからな。」
『それで万が一おさずけ出ちゃったらどうするの…。』
葉「それはそれで良いだろ。」

Aもパルスを持っているがおさずけが出る程の品を食べてないからと分かると葉山はAに食戟の審査員を頼む。
Aも審査員ならと頷くとモニターには品を完成させたえりなが真凪と創真に皿を手渡していた。

『当てつけ？』
葉「さっきの品のお返しじゃねぇか？嫌味込みで。」
『性格悪い………遠くから悲鳴が聞こえた。』
薊「まさか…真凪がおさずけを？」
仙「表に向かい確認せねば。」

城郭の中にいる為観客の状態が分からず仙左衛門を先頭に和室を出て欄干から客席を確認すると極星寮達を含め観客はおさずけとおはじけをされていた。

『あ…榊達も巻き込まれてる。』
葉「今日３回目じゃねぇか？可哀そうだな…。」
薊「真凪がおさずけとおはじけを…えりなの品を認めたのか。」
仙「よくやったぞ、えりな…。」

眼下で舞う千切れた衣類に仙左衛門は成果があったと喜びに震え薊も玉の世代計画は成功したのだと安堵する。

真《佳き品…まことに美味である！よって勝者は……薙切えりな!!》
『えりなが勝った…。』
仙「間もなく表彰式が始まる。その間に真凪の元に向かおうぞ。」

(THE・対面)