un cuoco curioso⑭ (ページ42)

今日:8 hit、昨日:23 hit、合計:5,640 hit

【高等部2年】637 ページ42

葉「何となくそうかと思ってたけど…いつも普通に美味しいって言ってるもんな。」

田所と水戸と違い創真への評価はAからするとあまり良くなくうんざりした顔をして和室に入り腰を下ろす。

仙「真凪は料理人の内面性を見る事が出来る、その派生だろうが……。」
薊「Aの神の舌はあれから強くなってるかい？」
『うーん、あんまり。』
葉「……初めて明確に言ったのは司さんの品を食べた時、それまでは美味しいとかこれ好きだとしか言ってなかった。」
『…あぁ、あの品………チッ。』
薊「こら、はしたないよ。その料理人の想いはどのように見えるんだい？」
『…………強い感情だとイメージかな？えりなと田所の品は西洋の鎧を着て他を牽引する女騎士のイメージがうっすら見えた。』
葉「何を思って作ればそんなん見えるんだよ…。」
『さぁ？』

当時えりなが何を想い作ったのかは分からずAもイメージが見え始めたばかりだった為分からないと首を傾げるが仙左衛門と薊はあまり良く無い顔をする。

薊「味でも内面でもなく感情か…。」
仙「味覚は恐らくえりなや真凪には劣るだろうとて油断は出来ん。やはり城一郎にAを遠月に入れるよう言って正解だったのう。」
『……？なんで父さん…あ、そうだった。父さんから遠月に行かないかって言われたんだ…。』
葉「城一郎さんに頼んでAを遠月に入れる様にしたって事ですか？勝手に養子に出しておきながら。」
仙「勝手は承知だ、しかし城一郎から薊からはえりなのような教育は受けてない旨と店で楽しそうに調理し客とも仲が良いと聞いての。えりなの為にAには遠月にいて欲しかったのだ。」
薊「アキラくんには前に話したが、仙左衛門殿も手段は違えど目的は僕と同じだよ。」
『目的？』
葉「あぁ、Aはその時寝てたからな。」

以前薊と通話をした際に寝落ちしたAは知らないからと葉山は掻い摘んで説明するとAは創真が編入した理由もこれかと納得した。

『お父さんは正しい美味か…確かに間違ってはないけどそれだと只のファストフードと同じじゃん。お母さんは味見約で味に絶望した…だったらえりなが自分で満足する品を作れるようになった方が良いんじゃない？』
仙「うむ、正しく儂が描いた計画がそれである。…だからこそ玉の世代を集めたのだ。」
葉「玉の世代？なら昔仙左衛門殿が俺の国籍を取得して頂いたのもその理由ですか？」

(仙左衛門いるけど葉山と薊がいるので割と大丈夫なA。)