un cuoco curioso⑭ (ページ41)

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【高等部2年】636 ページ41

『鶏は唐揚げとか辣子鶏とか…牛の希少部位はハンブルグとかパテとローストを組み合わせたりとかしたよ。』
葉「俺もカレーに使わせてもらった、ありがとな。」
水「気にすんなって。」
黒「あ、やべ…お嬢から遅いって連絡来た。」
『急ごうか…じゃあ先に行くから。』
吉「はいはーい、後でねー！」

アリスから遅いと連絡が来るとAは水戸達と分かれ城郭の中に入り階段を登っていく。

ア「あ！やっと来たわね、遅かったじゃない！」
薊「A、それにアキラくんも…。」
『本当に連れてきてた…。』
堂「む、二人共よく来てくれた。」
城「呼んじまってわりぃな、二人もいた方が良いと思って連れてきてもらったんだ。」
『別に良いけど…。』
葉「偶然にも家族が揃うんですし、そりゃあ呼びますよね。」
城「そういうこった。俺等は会場に行くけどAは中村…お父さんと一緒にいな。」
『ん、分かった。アキラはどうする？会場にいたらおさずけと…最悪おはじけ食らうけど？』
葉「俺もAと一緒にいる。」
新「(即答したぞこの男…)ではA様、私達は会場に向かいます。」
『新戸もお疲れ、あとでね。』

アリスや城一郎たちが会場に向かうのを見送ると別室があるとAと葉山は薊と仙左衛門の後を付いて行く。

薊「そうだ…A、この後お母さんに会っても口悪くいってはいけないよ。」
『…色々文句はあるけどタクミとイサミが、お母さんが私の事を気にしてたって聞いた。』
葉「勝手に養子に出されるくらいなら一緒に連れて行けば良かったってな。」
薊「そうか…真凪がそんなことを。」
仙「…Aよ、いつから神の舌が発現したのだ？」
『………多分、中等部の終わり頃。』
葉「本格的に何かあると気付いたのは高等部の宿泊研修の前です。それまでは嗅覚訓練を経て味覚も強くなったと思っていました。」
仙「ふむ…徐々に発現とは、双子揃って神の舌を持つ事も二代続いて神の舌が生まれる事すら薙切家の歴史でも無い事例だ。」
薊「けれどAの場合はえりなと真凪の様に絶対的な味というよりも…精神面の方が強いようです。」
葉「料理人が何を、誰を想い作るかで良し悪しを決めてる感じ…か？」
『ん？んー…そうだね。アキラは私が美味しいと言ってくれる品をって思いながら作ってるのは知ってる。あと…田所はホスピタリティ、水戸は肉への繊細さと情熱は好きだけど…創真みたいに絶対美味いって言わせるって感じのはあんまり…。』