un cuoco curioso⑭ (ページ35)

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【高等部2年】630 ページ35

中継は明日は幸平と朝陽の試合とその勝者とえりなが決勝を行うと解説が入る中Aと葉山は明日出されるお題はまともなお題では無いだろうと話しながらテレビの電源を落とした。

翌日試合開始を待つ中継を映すテレビを前にAと葉山は勝敗の予測が立たずやきもきしながら待っていた。

『ゔー…どっちが勝つかな…。』
葉「(唸ってる…)こればっかりは読めねぇよなぁ…。」
『あれ…父さんからだ。……はい？』
城《ようA、今会場か？》
『え、ゼミでアキラと中継見てるけど…。』
城《お前なぁ…兄ちゃんの試合なんだから応援に来いって。》
『いや、今お母さんに会う気無いし…暑いからヤダ。』
城《ぜってー後者が本音だろ？あ、スピーカーにするぞ？》
堂《Aくん、久しぶりだな。》
葉「『堂島さん？』」
堂《む、葉山も一緒だったか。二人もノミネートされていたんだろう？何故出場しなかったんだ？》
『忙しいからです。』
葉「俺も研究に充てる気だったので…まぁ中継を見てたらノワールの道具が気になりましたね。」
『それで辞退しなければ良かったねって話してました…。』
城《まぁ普通じゃ見ねぇ道具ばっかだからな。》
堂《優勝よりもそっちが気になるのか…。》
『だって仕組みが知りたいし…で、父さん達が一緒に居るって珍しいね？』
城《今丁度会場に着いた所でなー、居るかと思ったが…ま！中継見てるならいいか。》

Aと葉山が会場に居るか確認する為だったのか城一郎は用件が済むと通話を切り、Aと葉山は間もなく始まる中継に視線を動かす。

『あー…早速、包丁まで出して挑発しあってる。』
葉「こいつ等…似た者同士か？」
『まだ才波朝陽の方が理性あるよ。』
真《おうおう若人たちが燃えておるな、佳き哉佳き哉。》
『…お母さんって現代人だよね？』
葉「当たり前だろ、Aの親なんだし。まぁ…口調は江戸まで遡りそうだけど。」
真《その気概こそが私の求める「地球上に無い皿」へ繋がっていくというものよ。…これは彼らの熱意に応えるようなそれなりの歯応えのあるお題が必要じゃな。》
『……うん、分かってた。』
葉「だよなぁ…薙切家だもんな。」
『えりなとアリスじゃ我儘とかのレベルが違うからね？』
葉「それはそうだが、俺からすると無茶振りを軽々いうあたりやっぱ薙切家だなって思うんだよ。」
『それ私は入ってないよね？』

(えりなとアリスは我儘で片せるが真凪は別枠。Aは確実しか取らないので範囲外。)