un cuoco curioso⑭ (ページ34)

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【高等部2年】629 ページ34

作った品を捨てたのはえりな自身であり葉山は後々Aに怒られるえりなに自業自得だから仕方ないと心の内で呟く。

『さて次は田所か。』
葉「中国系のノワールか、何を使うのか…。」
『見た所何も持ってないけど？』
葉「ん～…右手になんかあるな、爪か？」
『爪？…試合が始まった。』
葉「右手の爪で肉に何かしてるな…。」
『スジ取りかな？』

中継が遠くノワールの手に着いた道具が見辛くAと葉山は揃って首を傾げながら見ているが、審査が田所が圧勝すると次の試合は誰かと表を見る。

『流石田所、完封だね。』
葉「連隊食戟から強くなったよな…。」
『四宮さんの特訓で根性ついたんじゃない？次は…田所と才波朝陽じゃん。』
葉「次は今みたく簡単にはいかねぇな。」
『しかも今負けたノワールの道具持ってった…。』

次の試合が田所と朝陽であると分かると司の時と同じく難しい試合になると思いながら中継を見ていると案の定朝陽は負けたノワールの道具を使いだす。

『あのケースの中身、全部道具だね。』
葉「すげぇ量…あれも奪ったやつか。」
『自分の包丁すら出さないで奪ったやつで試合する気？』
葉「みたいだな。…お題は特用牛肉。」
『田所には良いお題だけど…相手がなぁ。』
葉「もう調理に入った！」
『田所も調理に入った…。』

試合が始まった途端に調理に入った朝陽と少し遅れて調理に入る田所の試合は嫌な緊張感を覚える。

『あ、別窓で料理が出てきた…高級肉を使ってるようにみえる仕上がり。』
葉「特用って言われなければそう思っちまうほどの肉質だ。」
『肉汁の量も長期熟成されたレベル…包丁じゃなければあの爪だね。』
葉「あの爪に何か仕込んであるんだろうな…チッ、執行官の反応は明らかだな。」
『対する田所は…やっぱダメか…。』

明らかに反応の差が違うことから田所はここで敗退したと少し残念だったがやはり朝陽が何をしたのかが分からずAと葉山は少し気持ち悪いと言いたい顔をした。

葉「…これで準決勝は幸平と才波朝陽だな。」
『ん。…どっちかが勝てばえりなとの試合、だけどお題が気になるなぁ。』
葉「トーナメントはまともなお題だったけど…。」
『あの利己的な我儘を平然と行うお母さんだよ？』
葉「…Aが言うと準決勝はまともなお題じゃ無い気もしてきたな。」
『それこそ地球上に無い皿を作れとか言いそうじゃない？』
葉「あり得る…。」

(IFの話、幼少期にあったら良いなが多くていつ原作入るの？ってなってる。)