un cuoco curioso⑭ (ページ33)

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【高等部2年】628 ページ33

悩み迷うAに葉山は腕を広げながら呼ぶとAは迷う事無く飛び込み葉山にしがみ付くように抱き着くと葉山は宥める様に抱き締めながら頭を撫でる。

タクミとイサミからの電話から日が経つ中未だAは迷っているが、BLUEの中継が始まるためソファでトーナメント表をを見ながら始まるのを待つ。

葉「今日はタクミとえりなか…。」
『うーん…イヤな組み合わせ。』
葉「正直あんま見ない組み合わせだよな、普段も食戟しねぇし。」
『タクミは創真とばっかだからね、えりなはたまーにアリスとやるけど…えりなの顔怖いなぁ。』
葉「おーえりなの奴、氷の女王が再臨してんな。」
『原因がお母さんしかいないからね。』
葉「これ八つ当たりにならねぇか心配だな。」

冷たいを通り越し険しい顔をするえりなが気に掛かるが始まった試合は荒々しい調理をするえりなに不安を抱いていたが審査で執行官全員を気絶させた事で目を見開いた。

『うわぁ…。』
葉「マジでやりやがった…。」
『…去年の試合を思い出すね？』
葉「あん時は鶴喰さん以外全員香りでノックアウトさせてたろ。これじゃあタクミの審査は無理だな。」
『はぁ…流石に審査させてあげてから落としてよ…。』

審査を行う執行官全員をえりなが気絶させた事で勝敗は明らかになりえりなが勝利とされトーナメントを進めるがえりなは自身が作った品が気に食わなそうにすると皿ごとゴミ箱に投げ入れた。

葉「『…は？』」
『ちょっと何してんのえりな…。』
葉「なんだ？試合中もそうだったが今日は何時もと違いすぎる。」
『これじゃないって感じ。…創造したい品と現実の品が違った？』
葉「…果ての無い荒野、か。」
『もしかして…お母さんが第三の試練で言ってた地球上に無い皿を作ろうとしてる？』
葉「でも作ったのは地球上に有る皿…だから捨てたのか。」
『多分。…食材を無駄にした事は後で殴るとして、今はえりなのメンタルがヤバいかも。』
葉「(これはえりなの自業自得だな…)神の舌を持つ自分を実の母親から不要って言われた上に作りたい皿も作れない…追い込まれてるな。」
『原因は全部お母さんだけど、うぅん…これは……後で纏めて二人共説教かな？』
葉「なんでだよ、せめてえりなは慰めてやれよ。」
『食材無駄にしたからダメ。』
葉「(…わりぃえりな、止めらんねぇからAに存分に説教されてくれ。)」

(葉山は心の内で謝るけど、身から出た錆なので擁護できない。)