【高等部2年】599 ページ4
試験が始まるとA達厨房組はひたすら忙しなく調理し最初はAの宣伝で来た客、そこから伝播する様に海水浴客を引き付け昼を迎えるまでもなく客で溢れ返っていた。
『野菜追加っ、積んどくよ。』
創「おうっ！」
葉「A、２杯頼む！」
『了解っ。』
厨房は正に怒涛と言う表現が正しい程の勢いで焼きそばを買い求める客を一度も止まる事無く消化していき、長蛇の列に並ぶ客からはライブクッキング形式の厨房が見れる事でより期待感を上げつつ近づくほどに強匂ってくる香りに空腹感を増させる。
葉「…A、ちょっと交代してくれ！」
『え？…分かった。』
葉「わりぃ、すぐ戻る。」
突然葉山にAにレジを交代してくれと言われたAは突然の事で一瞬戸惑うがストックもあるため了承すると葉山と変わって商品渡しとレジに入る。
「きゃ〜！生のA様に会えるなんて感激です!!」
『(あ、SNｓか…)ありがとうございます。セット２点、お待たせしました。』
「ありがとうございます!!」
創「あははっ、A有名人じゃん！」
『正直ここまでとは思ってなかった。…？アキラは何やってるんだろう。』
創「ん？ホントだ…葉山ぁ！何サボってんだー！」
葉「わりぃ、ちょっとお隣さんにお詫びをな。」
『店をほったらかすお零れ目当ての馬鹿なんて気に掛けなくて良いじゃん。それよりもどんどん捌くよ。』
創「おうよ！さぁ追い上げっぉお前らー!!」
｢｢おぉおおっ！｣｣
砂浜に倒れた岳樺を放置して戻った葉山と交代しAは厨房に戻ると一番のピークである昼過ぎまでノンストップで動き、昼が過ぎて少し余裕が出てきた辺りでAは各配置と変わり休憩を取らせる。
ニコイチを見ようと遠方から来た客や時間をおいて再び来た客、新たに海水浴場に来た客を呼び込み一度も止まる事無く客を捌くと試験終了時間１時間前にAが声を上げた。
『(今の食材とストック分…)アキラ、後８０食くらいで終わるからアリスに伝えて。』
葉「了解。アリスー！後８０食ちょっとで終了だ！」
ア「分かったわ〜！お食事処十傑の特性焼きそばっ、残り８０食ほどで終了でーす！」
Aから残りの提供数を聞いた葉山はアリスに伝えるとアリスは他の生徒の海の家の方に向かい声を上げると残り僅かと聞いた客は気になり見に来るが、店に近づいた事で香る匂いに誘われるように列に並んでいった。
(SNS知名度：もも＞A＞葉山。ニコイチ押しはやり取りが可愛くて尊いという理由。)
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作者名：水煮缶 | 作成日時：2024年1月10日 23時
