un cuoco curioso⑭ (ページ19)

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【高等部2年】614 ページ19

『そこが一番難しいみたい。えっと…離乳期が大体６カ月くらいからなんだけど、消化が良くて栄養があるってなるとほぼルーティーンになるって言ってた。』
葉「…アレルギー以上に気を遣うな。あ、またどっか行ったぞ。」
『他の出場者なんて泣かせてるし放置してるし…タクミはまだマシじゃない？』
葉「マシって…おい、他の子ついて来てんぞ!?」
『あー…泣いちゃってる。泣き止ませてるけど、これ審査大丈夫？』
葉「ハラハラすんな…あ？コンテナに行った……ぶはっ！」
『ふっ！…ベ、ベビーチェア……!!』
葉「いや何であるんだよ!?つーかついでに子供用の食器まで持って来てるぞ！」
『ちょっ…！ダメだ笑っちゃう…！』

タクミはまだ調理に入れず子供を抱えたままコンテナからベビーチェアを持って来ると子供を座らせ漸く調理に入るが、城郭と調理台が並ぶ会場にファンシーなベビーチェアは合わずその光景とWGOの準備の良さにAと葉山は耐えきれず笑うもタクミが無事に調理し始めたことに安堵した。

葉「はぁー、笑うわこの光景。でもお陰で調理に入れたな。」
『面白かった…他も調理に入ってるけどノワールが結構早いね？』
葉「さっき審査に出た料理人がいたけど、子供を嫌いな物を使ったのか口に入れようともしなかったな。」
『うわぁ…表の料理人が誰一人合格してないでノワールが先に上がって行ってるよ。』
葉「普段自分の皿を出してるだけで要望なんて聞かないんだろ、面子も何も無いな。」

ノワールが審査を受け合格していく中、表の料理人は碌な審査も出来ず泣く子供をあやしたり走り回る子供を捕まえようとしておりAと葉山は呆れながら中継を見ていた。

『なんか表の料理人とノワールとの差が酷すぎる…タクミが完成したみたい。』
葉「食うか？……よしっ、食った！」
『あ、自分で食べ始めた…合格じゃない？』
葉「スタッフに何か言われてるみてぇだな…お、次の門を潜った。」
『次の試練は何だろうね？』
葉「どうせ次もぶっ飛んだ内容だろうけど、第一の出場者全員が審査を終わらせるまで時間が掛かりそうだな。」
『この間に速攻でお風呂行ってくるね。』
葉「おう、いってらっしゃい。」

中継に映る出場者の数と審査の進み具合を見て葉山が時間が掛かるというとAは入浴すると言って足早に部屋を出た。

(小さい子の行動が見慣れない葉山は中継見ててハラハラ、Aは常連と商店街で慣れてるので既視感しかない。)