un cuoco curioso⑭ (ページ14)

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【高等部2年】609 ページ14

Aは真凪に会う意思はなくむしろ身勝手過ぎる母に対し苛立ちを募らせ、えりなも真凪の所在が分かった事と今までの思いで唇を噛むが毅然とした態度に戻りAがBLUEを辞退した事を聞くと驚いた顔でAを見た。

え「二人共辞退したのね…。Aと出たいと思っていたけどお母様に会う事も無くなるから逆に良かったわ。」
『忙しくなかったら出てた…いや、アキラが研究したいって言ってたしどっちみち出ないね。』
葉「Aが出るなら俺も出るって言ってたけどな。でもなんで俺がノミネートされたんだ？」
え「それは私も疑問に思ってアンさんに全員のノミネート理由を伺ったわ。まず葉山君は鋭すぎる嗅覚、美作くんは周到なる追跡(ﾊﾟｰﾌｪｸﾄﾄﾚｰｽ)、田所さんはホスピタリティ、アルディーニくんはメッザルーナ、幸平くんは発想力を"異能"であると判断して選んだそうよ。」
葉「"異能"…？」
『なら私たちは【神の舌】が異能だからノミネートされたって事かな？』
え「Aの場合は嗅覚は勿論、その素材を最大限引き出しすぎる事と技術もあるそうよ。」

えりなは総帥としてアンから聞いたノミネートの理由を言うと異能ではあるが何故BLUEと関係しているのか疑問を持つ。

『(たしか…)去年のBLUEは普通のコンクールだったけど特質して"異能"って言うほどの料理人はいなかったよね？』
葉「あぁ、国内外で有名なシェフしかいなかったし、そもそも学生はいなかったな。」
え「今年のBLUEはノワールも今年のBLUEに参加する上、お母様の案で趣旨が今までとは全く違うBLUEだそうよ。」

真凪が通常のBLUEとは異なる大会にしたと聞くと内容は不明だがAは辞退しておいて良かったと思いながら今年のBLUEの内容を気にする。

『ノワールも参加する大会だと、内容が想像できないね。』
葉「俺は真凪さんの事は良く知らねぇが、薙切家特有のぶっ飛んだ内容だと思うな。」
え「ちょっと、それは私とAにも飛び火しているわよ！」
『それ絶対仙左衛門(ｸｿｼﾞｼﾞｲ)でしょ、それに私あそこまでぶっ飛んでないよ。』
葉「Aと薙切とアリスは薙切家で一番まともだろ。つーか…仙左衛門の娘の真凪さんならぶっ飛んでても可笑しくねぇだろ。」
え「あなた人の母親を…まぁ、今年のBLUEの逸脱具合を見ると否定は出来ないわね。」
『お父さんも偶にぶっ飛んだ事言うけど…感化されたんだろうね。』
葉「あー…確かに。」

(一部常識外れの薙切家が通常通り。)