un cuoco curioso⑭ (ページ12)

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【高等部2年】607 ページ12

研究用の部屋で汐見は複数ある手紙の中から一枚を手に信じられないという顔で見つめていたがAと葉山が帰ってきた事に気付くとその書類を葉山に見せながら説明とは言い難い言葉を連ねるがAが宛名を見てそれが葉山宛だと気付く。

『BLUEって…主催はWGOだっけ？接点があるとすれば連隊食戟だけど…。』
葉「後は去年の選抜くらいだけど、そんなんでノミネートされるのか？」
汐「理由は分からないけどこんな機会滅多にないよ！生徒でBLUEにノミネートされるのは才波先輩以来だよ!?」
『今年は私と創真もノミネートされてるよ。』
汐「わぁ！Aちゃんも来たんだね！」
葉「まぁ今年はやる事多いし研究もしたいから出ないけどな。」
汐「なんでっ!?折角BLUEに出れる機会だよ!!?」
『正直興味無いし、忙しいからね。あ、これ辞退するってどこに連絡すれば良いかな？』
葉「今中身見るか。………辞退はWGOの窓口に連絡すれば良いみたいだな。」
汐「ほ…本当に辞退しちゃうの？」
葉「あぁ。それに辞退しても翌年にまたノミネートされた話は聞くし、別に今回限りって話でもねぇだろ。」
『次回また縁があればって事で。』
汐「うぅぅ…勿体ない。けど二人がそれで良いなら…。」

Aと葉山のノミネートに一人喜ぶ汐見だったが当人二人は出る気が無く既に辞退することにもの言いたげではあるが、既に二人が決めた事を強く言えず残念そうにしょぼくれる中AはスマホでWGOに出場辞退のメールを送った。

『(ﾄﾄﾄｯ)…ん、送信したよ。』
葉「そんじゃ、とりあえず荷物片してから試作するか。」
『ＯＫ。』

何食わぬ顔で荷物を手に部屋に戻り着替えなどを片付けるとAと葉山はいつも通りの生活に戻る。

夏休みに入った事で授業は無く試作や研究に加え葉山の十傑の仕事を手伝いながらこの日Aは気晴らしと葉山の催促でスイーツを作り写真を撮っていたが撮影中にスマホの画面にえりなの表示が出た。

『はいはい？どうしたの？』
え《突然ごめんなさい、今から執務室に来れるかしら？葉山くんも一緒で構わないわ。》
『丁度キリも良いし大丈夫。前に言ってた話したい事？』
え《そうよ…５分程で迎えが着くから。》
『ん、分かった。』

突然のえりなからの呼び出しに以前期末試験の最終日で話があると言っていたのを思い出し、丁度手が空いた為了承して通話を切ると実験で使う部屋にいる葉山の元に向かう。

(大体７月後半くらい？この時間軸が分からない…。)