【高等部2年】527 ページ32
『アリス？どうしたの？』
ア《あ、A！さっきノワールを捕まえたわよ！》
黒《俺がっすけどね…。》
『だろうね…、二人共お疲れ。』
え「お疲れ様、どう？何か新しい情報があったかしら？」
ア《全然なかったわぁ〜。寧ろ口裏を合わせてるように思えてくるわね。》
『どっかのマフィアの宴会で集まったノワールだし仕方ないよ。』
黒《…えりなお嬢、捕まえたこいつ…どうしたらいいっすか…？》
え「今使用人を向かわせたから引き渡してちょうだい。」
ア《分かったわ、引き渡したら私達もすぐに戻るわ。》
一方的な電話だったがアリスと黒木場もノワールを捕獲したと分かったが、やはり進展はなく合わせた訳でもないのにA達４人の溜息が揃った。
『……詰みだね。』
え「…調査に出てくれたAや十傑達には悪いけど、情報が少なすぎるわね。」
葉「ノワールは基本単独だって言ってたからな…相手の事を知らないなんて普通みたいだしな。」
『ヘルトさんなんか特にそうだしね？』
葉「あの人はほぼ雇用されってからな。…そういや、何か調べて欲しい事があれば連絡くれって言ってたな。」
どう調べるかは言われてないが、ヘルトの友人兼雇用主であるマフィアのボスのコネでも使うのかとAと葉山が思っているとえりなと新戸があり得ない物を見るような顔で凝視していた。
え「…まさか、ノワールと連絡を交換したの？」
『うん、ヘルトさんからの申し出で…。』
え「危ないでしょう!?悪用や何か良からぬことを考えていたらどうするの！」
葉「こう言っちゃなんだが、ヘルトさんは思ってたノワールと真逆で性根は善人だったぞ。」
え「葉山くんも止めなさい!!」
新「お、落ち着いて下さいえりな様！」
裏社会で料理人をするノワールと個人情報を交換した事にえりなはAの肩を掴みながら怒鳴るが顔は怒りではなく心配が埋め尽くしていた。
『……ごめん。』
え「(ﾊｯ！つい怒鳴ってしまったわ…)…はぁ、全く…怖い事はしないでちょうだい！葉山くんもよ！」
葉「あ…あぁ。」
新「それでそのノワールは主犯について調べられないのですか？」
『こっちよりも情報が少ないしヘルトさんは名前も知らなかったみたいだから難しいよ？』
葉「それに調べるにしても今は別の問題があるから出来ねぇだろうしな。」
え「別の問題…？」
葉「『あ……。』」
(Aはしっかりしてるけど予想外な事をするので内心ひやひや心配性の姉・えりな。葉山は巻き込み。)
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作者名：水煮缶 | 作成日時：2023年12月10日 20時
