【高等部1年】483 ページ38
深い眠りが浅くなった頃にAは圧迫感と重さが少し苦しくふと目が覚めた。
眠気眼でなんだと手探りで腹部に巻き付くものを確認しようとするがその前に後頭部に寝息を感じ巻き付いているのは葉山の腕だと分かるがまるで離さないと言うように足も絡んでおり完全に抜け出せない状態だった。
『(…がっちりホールドされてる…重い…。)』
時計も見れず冬で日の出が遅い事で今の時間が分からずいたがAは拘束されていない右腕を伸ばしスマホを見ると朝の四時だった。
起きるには早すぎる時間にもう一度寝ようとするが横腹に乗る葉山の腕が存外重く、何とか身を捩りうつ伏せになると横腹よりは重さがマシになりAはいつもの時間まで寝ようと眼を瞑った。
次にAが目を開けると日が昇り始め部屋が少し明るくなっていたが相変わらず葉山は抱き着いたままだったがAは何とか抜け出した。
『(なんか…構って欲しいワンコみたい。)』
抜け出し着替えようとするが一度葉山が抜け出した事で起きていないか確認すると眉間に皺も無く穏やかに寝ていた事でAは制服に着替え洗面所と調理室に向かった。
Aが起きて朝食と弁当を用意している最中、葉山はリアルすぎる夢を見ていた。
レム睡眠による現実的な夢であり夢の中で葉山は自身の腕の中にはAがいたと思っていたが腕にはAがいない事でこれが明晰夢だと理解出来たが葉山はゼミの温室を見渡してもAはどこにもいなかった。
明晰夢であることは分かっているがそれでも焦りを覚え葉山は探さなければと温室を出ようと扉を開けた。
葉「ーッ！(夢…)……A…？」
扉を開けたと同時に葉山は起きたが、昨日寝た時の体制とAの部屋ではあったが今見ていた明晰夢と同じように昨日寝る時に抱きしめていたAがいない事で焦りを覚え勢いよく体を起こす。
葉「(朝…制服もないなら、Aは調理室にいる。)」
顔は見れなくても確かに腕の中にいたAを探そうと葉山は着替える事なく寝巻のまま調理室に向かう。
幼少から住んで慣れた道のりでも今の葉山には遠く感じ更に不安を煽られるが目的の調理室に近づくと調理の匂いでAがいるのが分かり足を速め調理室の扉を開く。
『おはよ。』
葉「…おはよう。……良かった。」
昨晩は無表情で部屋を出ていったが目の前で調理しているAはいつも通りで葉山は明晰夢と違った事に安堵すると調理するAを後ろから腕を胴体に巻き付かせ、肩に顔を埋める。
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水煮缶(プロフ) - 舞さん» 割とネタが無いとグダりますが楽しんで頂けて嬉しいです。番外編は纏まり次第＆本編が進み辛くなったら追々作ろうかと思ってます。 (12月11日 8時) (
レス) id: ce3b36afc7 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - この作品面白いです。番外編でリクエストで夢主と十傑の先輩方と初めて会うお話が読みたいです。特に寧々先輩やもも先輩！あと先輩や四宮シェフと料理するお話も読みたいです！ (12月11日 0時) (レス) id: 04e22e07c5 (このIDを非表示/違反報告)
水煮缶(プロフ) - ミホさん» 拝読頂きありがとうございます。えりなと新戸からの呼び方でしたらあだ名を設定していますので【苗字、あだ名の設定】からあだ名を設定して頂くと可能となります。 (12月7日 12時) (レス) id: ce3b36afc7 (このIDを非表示/違反報告)
ミホ(プロフ) - ニコイチの絡みは何度読んでも楽しいです！更新いつも楽しみにしてます。ですがえりなたちが主人公を呼ぶ時、名前が出てないんですが何故でしょう？ (12月7日 7時) (レス) @page48 id: 9767c8e410 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水煮缶 | 作成日時：2023年11月16日 0時
