un cuoco curioso⑩ (ページ15)

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【高等部】410 ページ15

葉「無断欠席の回数って月毎か？」
『一応ね。回数までは公言しないけど。でもあくまで無断欠席だから、ちゃんと事前報告しておけば補講は…有りかな。』
葉「ちゃんと対応策はあるのかよ。それでマシになれば良いけどな…。」
『そしたらもう知らないよ、退学で終わり。』

問題点と改善策を打ち込みAは送信ボタンをタップするとスマホを仕舞いサンプル作りの手を動かす。
サンプルが作り終えた頃にAがスマホを確認するとえりなからの返信があり、明日の定例議会に出るよう書かれていた。

『定例議会って…理事会のやつだよね？』
葉「あぁ。…割と大事になってきたな。」
『うん…。でも遠月の教育関係で運営の一部だからね。』

えりなに了承の返事をするAは定例議会は初めてだなと思いつつ、返信を送り再び葉山と研究に取り掛かる。

＊

翌日Aは葉山と共に校舎に向かい授業を受けるが、３限の授業が始まる直前に探していたのか黒服が慌てたように駆け寄って来た。

「A様、そろそろ定例議会のお時間です。」
『はい。じゃあ行ってくるね。』
葉「あぁ、いってらっしゃい。」

葉山はAを車まで送りたかったが授業がある為その場でAを見送ると次の授業に向け別の教室に向かいAは迎えのリムジンに乗りえりなと理事会の元に向かった。

『えりな、来たよ。』
え「悪いわねA、呼び出してしまって。」

申し訳なさそうな顔をするえりなにAは大丈夫と返すとえりなに促されAはえりなの隣に座ると目の前に二列で向かい合って座る理事会の者から視線が集まる。

『……。』
え「では、定例議会を始めます。」

えりなの言葉で企業関係や学園内、遠月グループからの報告が上がり時折解決策や打開案を講じながら話が進んでいった。

え「Aから昨晩授業に関しての報告がありました。なんでも、食戟による無断欠席が数名いたそうでAが担当している授業以外でも声が上がっています。」
『(やっぱり他にもいたんだ…)……。』
「食戟…研鑽の為とは言え授業を放棄するなど本末転倒では？」
え「生徒達には指定日時は十傑が決定すると伝えていてそちらは問題ないのですが、十傑以外の生徒同士でこのような事が起こっています。…A。」
『ん。…一般生徒同士で授業外での食戟のみに限定すると食戟を管理してる管理局にも負担が掛かるので、無断欠席する生徒には欠席回数に応じて退学してもらいます。』

(ちゃんと仕事するA。)