【日プ１】produce101Japan BOYS and GIRLS【JO1】 (ページ28)

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26話ページ28

ステージはやっぱり広くて、ここで踊るのだと思うと嬉しくて胸の高鳴りが治らなかった。翔也くんと碧海くんがかけてくれた魔法と制服を身にまとった私は最強になった気がしていた。

「Aちゃんいつもはきれいやけど今日はあいらしかね。」
『えっ…！そうかな…？…ありがとう。』

蓮くんがそう言って褒めてくれるから気分が良くなる。蓮くんも似合ってるよカッコいい。と褒めると途端にふにゃりとした可愛い笑みを浮かべるからもう可愛い。
そうして2人で話しているとそこに朱那がきて私は言葉を失った。

「姉さん…、どうですかね？似合ってますか…？」

恥ずかしそうな朱那が緊張した面持ちでおずおずと聞いてきて一瞬天を仰ぎ見た。可愛いよ。と冷静に褒めたけど、心の中では内に秘めた限界オタクな私が、可愛い！！！と騒ぎ倒していた。ソワソワモジモジしている姿は勿論のこと何より制服を身に纏った姿が可愛すぎる。

「朱那ちゃん似合ってるよ。今日はがんばろうね。」
「はい！蓮さんも姉さんもよろしくお願いします！」
『ふふふっ、最高のステージにしようね。』

そしてとうとう撮影が始まった。何度も何度も踊って撮って修正を加えていく。体はどんどん疲弊していくけど、心はずっとステージに上がっている喜びと楽しさに溢れていて気分はずっと最高潮だった。

『はぁっ、はぁっ、しんどっ…。』
「楽しそうなっ、顔してるくせにっ…、体力、バケモンかよっ…っ！」

龍太くんに貶された。確かに体はめちゃくちゃしんどいからしんどいって言ったけど、それよりもずっと楽しくて仕方ないから口角は上がりっぱなしな自覚はある。踊りたくない疲れ切った体とまだまだ踊りたい心とで逆を向いていた。

チッケム撮影ではみんなの後ろとセンターでまだまだ踊れたから、テンションはもう上がりっぱなしだった。自分の分のチッケムを撮って、女子練習生の後ろに着くまで束の間の休憩タイムを迎える。

『っは、っはぁっ、まだ、踊れるなんてっ…さいっこー…！』
「ミヤさん、やばいっすよ…っ、どうして、そんな、元気なんすか…っ。」

景瑚くんにも引かれ、周りを見ると息も絶え絶えでしんどそうなみんなが私をみて引いている。だって念願のステージだよ？できるだけ長く立っていたいでしょ。と言うとさすがだと皆に言われた。

『じゃ、私これからチッケムで後ろ担当するから。』

1秒でも長くステージに立っていたい。
そうみんなは思わないのだろうか。