【日プ１】produce101Japan BOYS and GIRLS【JO1】 (ページ23)

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21話ページ23

再評価の結果が通達される時間になった。入ってきたのはWARNER先生。一気に室内の緊張感が増して、ピリッと空気が張り詰める。

「Aクラス、評価の下がった練習生は…、」

ドキリと心臓が音を立てた。口元がどうにも引き攣って握った拳にじわりと汗が滲む。隣の朱那は何も言われていないのに目にうるうると涙を湛えていて、華奢な肩は小さく震えていた。私は拳を開いて朱那の背中に手を伸ばした。

「います。」

その言葉にビクリとした朱那を見て、衝動的に伸ばした手で肩を引き寄せていた。逆の手はきつく握りしめていて食い込んだ爪が痛い。落ちた人がいる事実が重くのしかかった。絶対落ちたくないのに他の誰かが落ちるなら私が落ちてしまいたいような、よく分からない気持ちで溢れかえっている、

そこに扉を叩く音が聞こえてきた。全員が後ろを向くとそこには宮島くんがいた。

「よろしくお願いします。」

それから、一緒に踊った川西くんと汐恩がAクラスにきて、みんな新しい仲間を歓迎した。

『きたね汐恩。』
「落ちんといてくださいよ。A姉さんとAで本番迎える約束したんやから。」
『うん。一緒に前のステージ立とう。』

「大宮さん、上がりましたよ。」
『だから言ったでしょ？川西くんはAに来れるって。まぁおめでとう。』
「はい。ありがとうございます。」

しそんな楽しいお祝いムードも束の間、今度はAクラスの結果発表の時間が来た。

「しかしこの中から、不合格者がいます。」

ドキドキと激しく脈打つ心臓がうるさい。深く深呼吸をして強張った体に酸素を送り込む。そしてゆっくり先生のもとへ向かい、結果の書かれた紙をもらった。
確認した紙にはAの文字が刻まれていた。ホッとして息が漏れる。

「では、評価が下がった練習生は退出してください。」

その言葉と共に下がったのは來良だった。キュゥッと喉が詰まったような感覚がする。声を掛けたかったのに声が出なかった。

『…っあぁ…來良…っ。』
「すいませんでした。あんなに教えてくれたのに、練習時間削ってくれたのに…。」
『そんなの全然っっ…！』
「なんで姉さんがそんな顔するんですか…、姉さんはなんも悪くないです。」

「來良は未経験でした。だから一緒に残れるよう私なりに色々教えたつもりだったんですよ。でも全然足りなかった。まだやれることがあったはずなのに力になれなかったのが本当に悲しかったです。』

泣かないと決めていたから泣かなかったけど、心ははち切れそうだった。