【日プ１】produce101Japan BOYS and GIRLS【JO1】 (ページ22)

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20話ページ22

迎えた再評価当日。女子の中には、緊張ですでに半泣きの子もいた。そんな子達を一人一人慰めながらAクラスの撮影所に向かう。一人一人慰めてから向かったから、撮影所に着いたのは私が一番最後だったらしい。

『ごめん。遅くなりました。』
「大丈夫よ〜、まだ時間まで10分あるけん。身体ほぐしときな。」

蓮くんの声に頷いていつも通りのストレッチをする。でも本番前だからいつもより念入りに。背筋を伸ばすためにうつ伏せから上半身と足を反らして頭に足をくっつける。今度は足をググッと180度開いて身体を前に倒す。そしてその足を後ろに持っていってうつ伏せになるまで回す。

「Aさんやばいっすね…。めちゃくちゃ柔らかい…。」
『んぁ？そぉ？ありがと。』

柔軟もそこそこにして体制を戻す。そして周りを見るとみんなびっくりしたように私を見ていた。…確かに柔らかい方だとは思うけどそんなに驚くほどのことか？
そうしているうちにみんな緊張を和らげるために元気に振る舞い出して、あぁ、誰かいなくなるかもしれないんだな…と現実を突きつけられた。
それから再評価のための撮影が始まった。
蓮くんはさすがだったし、一成くんも可愛かった。朱那は男子顔負けの力強いダンスで苦手を克服できていたのがよくわかった。

『神奈川県出身、大宮Aです。よろしくお願いします。』

とうとうラストだった私の番が来て撮影することに。私は真っ黒になったメモ帳を思い出しながら、一度深呼吸をした。
…曲がかかる。どんどんテンションが上がって今までで一番のダンスと歌ができている気がしていた。しかし、途中でプレーヤーの故障か音が止まった。
一瞬、驚いて止まってしまったけど、みんな一発撮りの中私が2回踊らせてもらえるかもわからなかったから、アカペラで全部踊って歌い切った。

『すいません…撮り直しって可能ですか？』
「申し訳ありません！こちらのミスです。もう一度どうぞ！」

許可をとって今度はしっかり音楽に乗せて踊った。２回目の撮影が終わってほっと一息ついていると、みんながわらわらと集まってきた。

『ふぅ…とりあえずミスはなかったな。』
「お疲れ。」
『うん。ありがとう蓮くん。』
「めっちゃすごかったっす！ミヤさん途中で切れたのに全然慌ててなくて、しかもアカペラで歌って踊るからびっくりしました！」
『そう？ありがとう。でもね翔也くん、実はめちゃくちゃ緊張してたんだよ。』

とりあえずは一件落着だな。