【日プ１】produce101Japan BOYS and GIRLS【JO1】 (ページ2)

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1話ページ2

ゼッケンを服に貼り付けた後、緊張で速い心臓を落ち着かせるために、深く深呼吸を2回。
緊張と同時に、まだ見ぬ私と同じ練習生を思い浮かべて、ワクワクとした気持ちを募らせる自分がいて、まだまだ子供だと呆れてしまった。

『…ねぇ、父さん母さん。私頑張るから見てて。弟達が背中押してくれたんだから、姉さんちゃんとやり切るよ。』

いつもお守りとしてさげている、両親と私のスリーショットの入ったロケットペンダントを握りしめて、父さんと母さんに呟いた。

《MiYa》

「ミヤ？マイヤ？なんて読むのかな？？」
「さぁ、少なくとも、残った席は女子1人だからソロだし、多分あの人だろ。」

さぁ、私の番だ。行こう。

『MiYaこと大宮Aです。皆さんよろしくお願いします。』

初回で男女が別れた席の女子1位にはPRで気になっていた長野さちちゃんが座っていて、私はスっと見上げてから、唯一空いていた女子52位の席に着いた。

「大宮さん、すごい美人さんですね！私PR動画で1番気になってたのが宮城さんなんです！」
『そうなんですか？ありがとうございます。でも貴女もとっても可愛くて私もびっくりしましたよ』
「えっ！嬉しいです！うちなにわJKの橋本梓です！仲良くしてください！」

隣の51位の席から声をかけてくれたのは、大阪の女子高生グループ、なにわJKの梓ちゃんだった。
妹を思い起こす人懐っこさと可愛さで、頬が緩んでいるのが分かる。

『ねぇ、敬語なんて堅苦しくしないで？お互いに年齢関係なく仲良くしよう？』
「えっ？！…ええの？」
『もちろん。私ソロだからさ、仲良くしてくれると嬉しいな。』
「えーっ！嬉し〜！お姉ちゃんみたいやからミヤねぇか、Aねぇって呼んでも良い？」

梓ちゃんが余りに可愛いから、ぜひ呼んでね、なんてデレデレの声で頭を撫で回してしまった。
髪は崩さないように気をつけたから平気だったけど、申し訳ないことしてしまったなと思う。

「梓ばっかりズルない？うち、同じくなにわJKの松田雫です！私とも仲良くしてくださいね！Aお姉さん！」
『ふふっ、もちろんだよ。ぜひ仲良くしてね雫ちゃん。』

梓ちゃんと友好を深めていたら、ちょっとムスッとした顔で私を見つめて来たのは、梓ちゃんと同じグループの雫ちゃん。
この子も可愛くて、遠くて届かない頭の代わりに肩を撫で回す。
1人で来た私に、可愛い練習生の妹が2人もできて、開始早々幸せに包まれていた。