212.プリンス。 ページ2
廊下の一番奥にある部屋が潤の控え室だとスタッフに言われ、雅紀がダッシュして先にその部屋へ入った。
と思ったら、すぐに部屋から出てきて凄い形相でこっちに走って来る。
「何アイツ...部屋、間違ったんじゃねぇの？」
「知らない花婿さんが居たのかな？」
ニノと智くんが「それ、気まずー」って笑ってる。
「どしたの、雅紀」
走ったせいで前髪がちょっと上がっちゃってる雅紀が、俺達の顔を見渡した。
「王子様がいた...！」
「は...？」三人同時に口を開く。
「王子様は実在したんだよ！しかも、こんな身近に！」
「何だよ、潤くんのコト？」
「潤くんは、ぷりんす・おぶ・ぴゅあほわいと！だよっ！」
キラキラと目を輝かせてる雅紀を見ながら、ニノは「見事にひらがなだったわー...」と呟く。
『純白の王子様』ねぇ...。
「ちょっと、早く皆も来て！ぷりんすにご挨拶して！」
「お前の立ち位置は何、ピュアホワイトの召使いか？」
「ニノ？くれぐれもぷりんすに御無礼無きよう！」
「何ごっこだよ」
また走り出した雅紀に腕を引っ張られたニノがヨロヨロと走る。
俺と智くんもその後に潤の控え室に入る。
そこで俺らを待ってた潤は、確かに王子様だった。
真っ白なタキシードに、茶色い髪をふわりと下ろして
ピンと伸ばした背筋、柔らかく微笑む表情。
『こちらピュアホワイト王子です』と紹介されたら『あぁ、道理で浮世離れしてると思いました』って納得してしまいそうな風貌。
「皆、来てくれてありがとう」
そう言って、目を細める潤は男の俺でもぶっ倒れそうになる位にキラキラ。
きっと、元からのポテンシャルもあるだろうけどそれ以上の幸せオーラが潤をここまでキラキラさせてるんだろうな、なんて思う。
「潤、おめでと」
「ありがと、翔さん」
潤のアーモンド型の目が、ゆるっと細くなる。
「じゅんく...お...っで...」
「おい、相葉さん。泣くのはえぇよ」
「だってさぁ...ぷりんすがぁ...立派になられて...」
「まさか召使いの気持ち？」
心底不思議そうにしてるニノの横で鼻をズズッと啜った雅紀に、潤は笑いながらティッシュを渡した。
「潤くん、おめでと。兄ちゃんは嬉しいよ」
「アハッ！ありがとう、カイチョー。俺も大人になりました」
「うん、潤くん素敵だよ。潤くんが幸せそうで、おれも幸せ」
微笑む智くんに、潤の目も少し潤んだ。
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あかねママ(プロフ) - カタルシス、楽園クラッシャー、presto1,2、フランシール を3日間で読破しました！翔さんのプロポーズ最高です！泣いちゃいました！泣いたのそこだけじゃないけど。そして5人の会話が秀逸です！特に相葉さんの言い回しが容易に想像できます！素敵なお話ありがとう！ (2017年7月24日 22時) (
レス) id: f900ccef00 (このIDを非表示/違反報告)
せいこ(プロフ) - 初コメです。ここ2週間位で一気に読めあげました！もう、ちょっと残念な櫻井さん大好きです！私も暫く恋したて無いんで、お話を読んですっごく恋したくなりました。主人公ちゃんの素直な自分を出せて羨ましくなり。沢山胸きゅん、幸せな気持ちありがとうございました。 (2017年2月13日 20時) (レス) id: 306ebd93a6 (このIDを非表示/違反報告)
ムーナカ(プロフ) - 桜の下で主人公ちゃんを見ててこれが最後の恋だ、って翔ちゃんが自覚するシーンが本当に大好きで何度読んでも胸がいっぱいになります。前も書いたけど空想シリーズは登場人物がみんなあったかくて胸きゅんだけじゃなく優しい気持ちになるので何度も読みたくなるんだなぁ (2015年8月18日 17時) (レス) id: 0c2c0c5cc4 (このIDを非表示/違反報告)
rei(プロフ) - 嵐loveさん» 二回も読んで下さり、ありがとうございました(^^)何度読んでも新鮮に感じて頂けるようなお話をこれからも書けたらなと思います。 (2015年5月29日 14時) (レス) id: 70a764d6f3 (このIDを非表示/違反報告)
嵐love(プロフ) - 読みました。楽しかったです。最後のおまけ部分も面白かったです。読んだの2回目なのに何か新鮮な気持ちに為りました。 (2015年5月27日 23時) (携帯から) (レス) id: 074d8cdebf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rei
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=737d93b0b8e65d518115fdba3e25cc75...
作成日時：2014年2月25日 18時
