44.キキタイ・コト。 ページ9
ずっと鞄を持たせてるなんて出来ないから、途中で返して貰って
ギュっとその鞄を胸に抱き締めながら歩く。
相葉先輩の、一歩分後ろ
斜め前に居る先輩が、ちょっと首を捻って「あ、俺歩くの速かったね」って立ち止まってくれる。
私が追いつくと、ゆっくりと足並みを揃えてくれる相葉先輩に胸がギュウってなって鞄を抱く手にも更にギュウって力が入った。
「ねぇ、Aちゃんに訊きたい事...なんだけど...今訊いても良い？」
「えっ！？」
コメカミに流れた汗を手の甲でキュっと拭いた先輩が、私を見ずにポツリと呟く。
九月と言ってもまだ暑くって、蝉の声もして
拭いたはずの汗が、また先輩のコメカミをツーっと流れる。
「あのさ...体育祭の日、何で逃げたの？」
「えっ...！？に...逃げ...」
「逃げたよね？...俺から」
「...逃げ...」
唇を少し噛んで、黒目でいっぱいの目を私に向ける。
「翔ちゃんにさ、何で逃げられたんだろうって訊いても『俺に分かるわけ無いじゃん』って言われて」
「......」
「賢い翔ちゃんに分からない事が、俺に分かるはず無いなー...って思ったの」
相葉先輩は、またコメカミに手を当て汗を拭いた。
「だから、Aちゃん本人に訊こうと思って」
「......」
「俺が何か嫌なコトしちゃったなら、ちゃんと謝らなきゃいけないし」
「嫌なコトなんて...そんな...」
勝手に、私がヤキモチ妬いただけ
勝手に、失恋しただけ
相葉先輩は、何も悪くない。
「逃げて...ないです...」
「え？」
「あのっ...！しんどかっただけなんです！暑かったから...あの、熱中症だったみたいです、やっぱり！」
「そうだったの？」
はい！って、何度も頷くと先輩はハァァ...って大きく息を吐き出した。
「良かったー...俺、ずっと気になってたんだけど何か訊きに行けなくって...絶対嫌われたんだと思ってたからさ」
「嫌うだなんて...そんな...」
嫌いになんか、なれないよ...
嫌いになれたら、きっとそっちの方がラクなのに
もう、相葉先輩の事は諦めようって夏休みの間ずーっと考えてたのに
どんどん好きになってたなんて、ホント私はバカみたい。
「俺ね、夏休み終わったらちゃんとAちゃんに訊きに行こう！って決めてたの。だから今日、すぐにAちゃんの教室行ったんだ」
「...はい...」
「こんな事なら、もっと早く訊いておけば良かったね！あー、安心したら余計に腹ペコ！」
相葉先輩はペッタンコなお腹を擦って笑った。
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rei(プロフ) - メロさん» コメント、いつでも歓迎ですよー♪相葉さんにも手を出して(笑)もうガンガン手出ししちゃって下さい(笑)受験勉強のお邪魔にならない程度に息抜きとして★私もこんな高校生活を送りたかった...(過去形・笑) (2014年11月13日 14時) (
レス) id: 70a764d6f3 (このIDを非表示/違反報告)
メロ(プロフ) - いきなりのｺﾒﾝﾄごめんなさい!reiｻﾝの書く二宮ｻﾝのお話を読み終えて､ついに相葉ｻﾝにも手を出し始めてしまいました…(笑)受験生で勉強の合間にｷｭﾝｷｭﾝしながら読んでます｡こんな高校生活送りたいなぁと思います!早く更新に追いつくよう頑張ります♪ (2014年10月30日 23時) (レス) id: f2bcf3bc2b (このIDを非表示/違反報告)
rei(プロフ) - モチコさん» 私も高校生に戻って、相葉先輩みたいな格好良い先輩に恋したい！って毎回思いながら書いてます(笑)そんな先輩が居たら、学校楽しかっただろうなぁ...先輩、あんまり学校に居ないけど(笑)いつの間にか帰ってるけど(笑)大野先生は心のオアシス♪ (2014年8月20日 15時) (レス) id: 70a764d6f3 (このIDを非表示/違反報告)
rei(プロフ) - 雪月さん» 高校の頃の友達と嵐さんの話...出来ない(笑)私、高校の頃はそんなにミーハーじゃ無かったから友達もそんな感じの子ばっかり(^^;)何故私だけ立派なミーハーに育ったんだろう(笑) (2014年8月20日 15時) (レス) id: 70a764d6f3 (このIDを非表示/違反報告)
rei(プロフ) - せんさん» 大野先生、優しいんですよね。そんなに出番無いんですけど、出て来るとふんわり優しい空気感を作ってくれます♪桃のボディクリーム買われたんですね☆ホント、良い匂いですよねー！私もあの香りの香水を使ってます。もぎ立て！ (2014年8月20日 15時) (レス) id: 70a764d6f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rei
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=reika72
作成日時：2014年7月23日 14時
