額に傷を持つ2人～謎のプリンス～起③～ハリー･ポッター (ページ25)

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ホ｢もう何年も噂はあった……私は覚えておるよ。あの恐ろしい夜のあと────リリーもジェームズもべヴァリーもヴァン。そして、君達は生き残った

そして、噂が流れた。君達はきっと、尋常ならざる力を持っているに違いない｣

ザビニが、咳をした。明らかに「それはどうかな」とからかっているのだ。それに私は笑い、ザビニも少し冷徹な笑みを浮かべていた。

するとスラグホーン先生の背後から突然、怒りの声が上がる。

ジニ｢そうでしょうよ、ザビニ。貴方はとっても才能があるものね……格好をつけるっていう才能が｣

「おや、おや！」と言ったスラグホーン先生は、ジニーを振り返って心地よさそうにクスクス笑う。

ジニーの視線がスラグホーン先生の巨大な腹を乗り越えて、ザビニを睨みつけていた。

ホ｢ブレーズ、気をつけた方がいい！こちらのお嬢さんがいる車両を通り過ぎる時に、丁度見えたんですよ。

それは見事なコウモリ鼻糞の呪いをかけるところがね！私なら彼女には逆らわないね！｣

ザビニには、冷ややかな笑みを浮かべるだけで、私は笑いを押し殺しながら、ジニーの顔を見ていた。

彼女がまた悪戯っぽく笑う。

「とにかく」と言ったスラグホーン先生は、私とハリーに向き直り話し始めた。

ホ｢この夏はいろいろと噂があった。もちろん、何を信じるべきかはわからんがね。

日刊予言者新聞は不正確なことを書いたり、間違いを犯したことがある────

しかし、証人が多かったことからしても、疑いの余地はないと思われるが、魔法省で相当の騒ぎがあったし、君達はその真っただ中に居た！｣

言い逃れるとしたら、完全に嘘をつくしかない。私達は、黙りながらそして頷く。

スラグホーン先生は、私とハリーにニッコリ笑い掛ける。

ホ｢慎み深い、実に慎み深い……ダンブルドアが気に入っているだけのことはある。それでは、やはりあの場に居たわけだね？

しかし、そのほかの話はあまりにも、人々の心情を煽るだけで、何を信じるべきかわからなくなるというわけだ。

例えば、あの伝説的予言だが────｣

「僕たち、予言を聞いてません」と、ネビルが、ゼラニウムのようなピンク色になりながら言い、ジニーが｢そうよ｣とそれを支持する。

ジニ｢ネビルも私もそこに居たわ。選ばれし者なんてバカバカしい話は、日刊予言者の、いつものでっち上げよ｣

「君達二人も、あの場に居たのかね？」と言ったスラグホーンは興味津々で、ジニーとネビルを交互に見た。